第2話「古事記と日本書紀は、別の本」

夜明けとともに
頭は川へ沈んだ

稗田 ふみ:背中の
木︙︙
市立簸上図書館 郷土資料室の
稗田 ふみ:ゆうべ眠ったのは
八つの頭の
うち一つだけ

稗田 ふみ:また
下がった
その神の倒し方は、原典に書いてある
第2話「古事記と
郷土資料室
9時の対策会議

簸上市 危機管理課長
稲田酒造の
【日本書紀が正解】オロチに
大庭 剛:動画の方は
日本書紀
だそうです
大庭 剛:門より
台のほうが
早い

大庭 剛:で?
どちらが
正しいん
です?
稗田 ふみ:どちらも
正しい
です
大庭 剛:︙︙は?
稗田 ふみ:この町の
大蛇が
どちらか
です

稗田 ふみ:課長
背中の木
何に見えます?

大庭 剛:︙︙
稲田 源蔵(画面の外の声):ああ
杉だな
うちの桶と
同じ木だ
稗田 ふみ:日本書紀の
大蛇は
松と柏

背中の木で
どちらの大蛇かが
決まる
稗田 ふみ:この大蛇は
古事記です
だから
門が要る
大庭 剛:市は
念のため
台で
いきます
商店街の人たち(何人もの声):門なら
組める
ぞ!

稗田 ふみ:違います
︙︙たぶん

源蔵の
稲田 源蔵:原典を読む
やつは
嘘を
つかねえ
八塩折なら
蔵に
祖父の甕が
ある
稲田酒造の
稲田 さな:じいちゃん
頼まれた甕
数えてきた
七つ
だったよ
稗田 ふみ:え︙︙
八つ
要ります
稲田 源蔵:︙︙一つは
昨夜
使った


14時市は
稲田 源蔵:新しく造るにも
醸した酒で
また醸す
稲田 源蔵:一晩じゃ
できねえぞ
稗田 ふみ:ほかに
手は︙︙
稲田 源蔵:ねえな
八塩折は
八回醸す酒だ

稲田 さな:毎年
娘を
一人ずつ︙︙?

稗田 ふみ:あ そこは
︙︙まだ
稲田 さな:え なに
こわ

稗田 ふみ:今夜22時
全部の頭が
来る
稗田 ふみ:それまでに
門を八つ
蔵を出ると
河原には
市の台が もう八つ


稗田 ふみ:酒は
七つ
稗田 ふみ:八つ目が
ない
つづく
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