第4話「零下の車内」

午前3時40分︒
明かりも暖房も︑
消えたまま︒

岩淵:︙︙かからねえ
岩淵:もう一回――

フミ:やめな
フミ:バッテリーまで
死んだら
朝 除雪車が来ても
このバスは動けない
フミ:それに
雪に埋まった車で
エンジンを
回し続けるもんじゃない
岩淵:︙︙ああ
そうだったな
乗客は七人のはずだった
第4話「零下の車内」

鷺沢:このままじゃ
凍え死ぬぞ!
鷺沢:俺は歩いて
山を下りる!

誠:閉めて!
閉めてください!

フミ:外は零下の吹雪だ
下まで何キロあると
思ってる
フミ:エンジンが
止まっても
車の中の方が
外よりずっと
あったかいんだよ
フミ:大事なのは
朝まで
体の熱を
逃がさないことだ
フミ:お客さん
持ってる物を
全部出しな
フミ:毛布 上着
カイロ
何でもいい

鳴海:カイロなら
10個あるわ
看護師の
冬の荷物よ

岩淵:仮眠室に
毛布が2枚
これで全部だ

霧島:非常用の
アルミのシートなら
1枚
フミ:それは
最後に取っときな
フミ:前の席に
寄りな
みんなで
固まって座る
フミ:足は床から
上げて
カイロは
足の先だ

寒さで︑
誰も眠れない︒
寄り合った肩だけが︑
あたたかかった︒

美月:︙︙あの
美月:私たち
本当は
夫婦じゃ
ないんです
誠:結婚を
反対されて︙︙
2人で
家を出てきました
誠:名簿で同じ名字に
したのは
僕の嘘です
すみません
ハル:駆け落ち︙︙!
フミ:嘘のつき方が
下手だねえ
フミ:でも
雪の夜に
駆け落ちするなら
根性は
あるよ

止まったバスの中で︑
初めて︑
誰かが笑った︒

フミ:あんたも
お客だ
使いな
霧島:︙︙私が
ここで
見ています
鷺沢:︙︙
ハル:ソラくんは
ずっと
黙ってる


ハル:︙︙寒くない?
ソラ:︙︙平気
ハル:東京に
誰か
待ってるの?
ソラ:︙︙父さんに
会いに来た
ソラ:それだけ
ハル:ソラくんは
また
運転席を見ていた

午前4時20分︒
風が︑やんだ︒
ハル:フミさん
雪が︙︙!
フミ:弱まったね
行くよ
岩淵:俺が行く
あんたは
休んでろ
フミ:だめだ
あんたは
このバスの
運転手だろ
フミ:運転手が
2人とも出たら
お客を置いてくことに
なる
岩淵:︙︙
フミ:ハル 来な
カメラを持って
フミ:雪の夜は
一人じゃ
歩かない
ハル:はい!

1キロちょっとの
雪の道︒

フミ:足元だけ
照らしな
遠くは見なくていい

その先に︑
小さな灯りが
見えた︒

ハル:受話器が︙︙
外れてる

ハル:これ︙︙
運転手さんの︙︙
受話器は︑
ぶら下がったまま︒
雪の上には︑
制帽だけが
落ちていた︒
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あなた名簿に無い9Aの人影の正体を考えたい
AI3つの線があります。①誰かが隠れて乗っていた ②名簿の誰かが別の席にいた ③写真の写り込みで、人ではなかった。①と②を重ねると、乗客全員が疑わしく見えます。
あなた③で。少し怖い場面を
AIハル「この写真、窓の外から撮ったはずなのに、中に光がある」。絵:カメラの小さな画面、9Aの席にだけ映る白い光。
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