第1話「800万円の判子」
この作品には、D株式会社

生駒 剛:これで
うちも
AIだ!


生駒印刷 社長
生駒 剛:待てん!
展示会の値段は
今週までだ


御子柴 澪:では
3つだけ
聞かせて
ください
御子柴 澪:このAIに
何の仕事を
させますか

生駒 剛:全部だ
見積もりも
受注も
全部AIだ
御子柴 澪:どのデータで?


生駒 剛:︙︙データ?
伝票は
全部
紙だが
御子柴 澪:いくらまでなら
払えますか

生駒 剛:おいおい
800万だろ
御子柴 澪:それは値段です
上限とは
違います

生駒 剛:それにな
生駒 剛:判子は
もう押した

生駒 剛:今日の
午後3時に
業者が
取りに来る
御子柴 澪:渡したら
会社どうしの
契約に


午後3時まで
あと5時間
御子柴 澪:社長
御子柴 澪:この会社で
電話を一番
取っている人は
誰ですか

生駒 剛:は?
九鬼さんだ
それが
何だ

工場の入り口の受付
九鬼 文(電話の声):はい
生駒印刷です
︙︙納期ですね
少々お待ちを

九鬼 文(電話の声):来週の火曜には
上がります

御子柴 澪:それ
何を数えて
るんですか

九鬼 文:あ︙︙
癖みたいな
物で
生駒印刷 受付

御子柴 澪:︙︙これ
全部?

九鬼 文:電話の
中身ごとに
分けてる
だけです
九鬼 文:社長には
見せた事
ないです

御子柴 澪:納期の電話は
毎回あの板まで
見に行くん
ですか

九鬼 文:ええ︙︙
答えは
あそこにしか
ないので

御子柴 澪:じゃあ今日は
私が往復を
数えます

九鬼 文:あの︙︙

九鬼 文:AIが来たら
私の仕事は
なくなるん
ですか

御子柴 澪:まだ
何も
決まってません
御子柴 澪:決めるのは
今日の午後です
午後3時

生駒 剛:おう
これだ
AIシステムの

宇留野 慧:本日は
ありがとう
ございます

御子柴 澪:その前に
1つだけ
御子柴 澪:このシステムは
何のデータを
読みますか

宇留野 慧:あ はい
受注の記録と
単価の表です
宇留野 慧:紙でしたら
まず入力して
いただきます

生駒 剛:入力?
誰が?
御子柴 澪:補助金は
何を入れるか
決めた後の
話なんです
何の


御子柴 澪:買う前に
数えるのは
人の手が
止まっている所
受付の


御子柴 澪:この会社で
一番多い仕事は
御子柴 澪:見積もりじゃ
ありません

宇留野 慧:︙︙この電話は
うちの
システムでは
減りません


生駒 剛:︙︙

生駒 剛:宇留野さん
申込みは
来週まで
待ってくれ

宇留野 慧:はい
宇留野 慧:何に使うか
決まったら
また呼んで
ください
社外CAIO

生駒 剛:︙︙で
何を入れりゃ
いいんだ

御子柴 澪:それを
決めるのが
来週までの
宿題です

退職願受付

御子柴 澪:社長
展示会で
あれを買おうと
したのは
御子柴 澪:九鬼さんが
辞めると
決まったから
ですか

生駒 剛:︙︙

つづく
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