第6話「扶養の内で」

夫・
三森 孝一:あ︑そうだ
年末調整の紙
金曜までなんだ
家族が寝たら、電話します。
第6話

三森 孝一:母さんの今年の
稼ぎいくらだ?

三森 文香:え︙︙
三森 孝一:湊人が札幌に
受かって
寮に仕送りに
出てくばっかりだ
三森 文香:スーパーと
工房を足すの?
三森 孝一:足すだろ

三森 文香:工房は11月から
だから
ちょっとだけ

三森 孝一:なら今年は余裕
扶養の内だ
三森 湊人(画面の外の声):父さん
母さんの時給
知ってんの?

息子・

三森 孝一:︙︙あ
そうだ
風呂
今年は
線の内だった
工房「ひより」
次の朝

和菓子工房
戸叶 結子:三森さんの菊
予約入りましたよ
三森 文香:えっ
私の?
戸叶 結子:「あの筋の菊を」
ですって

戸叶 結子:春から週5で
朝6時から
午前いっぱい
来られません?

三森 文香:い︙︙
三森 孝一(回想の声):扶養の内だ

三森 文香:あの︙︙
スーパーの分と
足すと

戸叶 結子:線は
2本あるんです
三森 文香:今年は余裕だって
夫が


三森 文香:これからの
1年︙︙
戸叶 結子:渡した通知書で
足してみます?
〈これからの

朝を受けた日に
線は
もう
越えていた

戸叶 結子:三森さん
筋 曲がってます
三森 文香:大丈夫大丈夫
戸叶 結子:それ大丈夫じゃ
ない時のやつ

戸叶 結子:春の募集の紙
金曜に貼るので
それまでに
お返事を
金曜までに
紙が
2枚
金曜の夜

三森 孝一:母さん
ここ書くぞ
三森 文香:その前に


三森 文香:足したら
これからの1年
168万になるの
三森 孝一:は?

三森 孝一:︙︙ほんとだ

三森 孝一:働いて
減るんだぞ
三森 孝一:スーパーを
週2なら
113万
ほら収まる

三森 文香:結子さんが
春から週5でって
三森 孝一:断ればいいだろ

三森 孝一:損だろ
三森 文香:損?
三森 孝一:母さんのために
言ってるんだ

三森 文香:22年
三森 孝一:ん?
三森 文香:毎朝5時40分から
22年
いくらだった?

三森 孝一:それは︙︙
違うだろ


三森 文香:損でもいいの
三森 文香:私が
働きたいの

三森 孝一:︙︙勝手に
しろ

三森 湊人:︙︙言えたじゃん
言えた
なのに
今夜を
話す人がいない

残りの

ほたる(電話の声):こんばんは
ほたるです
三森 文香:言えたんです
夫に
なのに︙︙
ほたる(電話の声):ゆっくりで
いいですよ


残りが


タイマーは
かけなかった
つづく
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