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第3話「説明会の、次の日」

この作品は、D株式会社の仕事を題材にしています

朝の総務の机。浜野がパソコンの画面(光るだけ)を見て、汗をかいて固まる。モニターの向こうから、マグカップを持った立花がのぞきこむ。浜野の肩越しの角度。

説明会の 次の日の朝

会社で決めた AI(入れた文を学習に使わない物)の使われ方説明会の前の日:使った人 3人説明会の次の日:使った人 2人(60人のうち)

立花 大地:えっ
2人って

立花 大地:僕と
浜野さん
ですよね

浜野 ゆかり:1人
減ってる︙︙

第3話「説明会の、次の日」

1週間前
工場の中

工場の中。プレスの機械の列の間を、浜野がバインダーを抱えて歩きながら、指を立てて人を数える。作業着と帽子の人たちが、機械の前で働く。広い引きの絵、奥まで機械が並ぶ。手前に三角コーン。

椎名さんの宿題を
数えて回った

〈浜野のメモ 宿題〉工場の人:45人パソコンを使わない人:38人(会社の60人のうち)

浜野 ゆかり:半分より
ずっと
多い︙︙

製造一班・班長沼田 正男

プレスの機械の前で、58歳の班長が腕を組み、太い眉を寄せて横目でにらむ。帽子の上に老眼鏡、首にタオル、油のしみた手袋。目の高さの角度。

浜野 ゆかり:沼田さん
AIの説明会の
事なんですけど

沼田 正男:パソコンは
やらん
ふん
班長は
機械を
見るのが
仕事だろ

職長(しょくちょう)(班長(はんちょう))の解説

現実の事実現場で作業する人を直接まとめ、指導・監督する人です。製造業など政令で決まった業種の会社は、新しく職長になった人に、作業の進め方や人の配置、指導のしかたなどの安全衛生の教育をすることが決まっています(労働安全衛生法第60条)。

出典

この言葉の疑問、いつもの AI に

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説明会の
3日前
昼休みの食堂で
マイクの試し

砂川 勲:浜野さん!

昼休みの食堂。大きな画面(光るだけ)の前で、社長が得意げに笑い、片手を大きく広げて示す。左で浜野がマイクを両手で持ち、汗をかいて笑う。手前のテーブルに、作業着の人たちが座る。少し上からの角度。

砂川 勲:説明会は
全員一緒だ!
大きい画面で!

浜野 ゆかり:でも
パソコンを
使わない人は

砂川 勲:全員だ!

説明会の
当日
食堂

食堂の前の大きな画面(光るだけ)の前で、浜野がマイクを持って笑顔で話し、横で立花が紙を持って立つ。食堂の後ろの列。作業着の人たちが腕を組んでうとうとし、真ん中で沼田が口を開けて眠っている。

浜野 ゆかり:AIに
入れない物は
お客の名前︙︙

説明は1時間
AIリテラシーの
全員に同じ話

AI リテラシーの解説

現実の事実AI を正しく理解して、社会的に正しく使うための知識です。国の AI 事業者(じぎょうしゃ)ガイドラインは、AI を使う会社などに、社内で AI に関わる人がこの知識を持てるよう、必要な教育を行うことを期待しています。

出典

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後ろの列は
半分が
寝ていた

後ろの列の真ん中で、沼田が腕を組み、口を開けて眠る顔の寄り。帽子に眼鏡をのせ、首に白いタオル。

立花 大地(ささやき):浜野さん
沼田さん
寝てます

次の日の午後
椎名さんの
2回目の相談

応接室。左の椎名が、利用の記録の紙をテーブルの上へ差し出し、落ち着いてほほえむ。右で浜野が肩を落としてうなだれる。目の高さの角度。

浜野 ゆかり:はぁ︙︙
全員に
話したのに

椎名 響:全員に
同じ話を
しましたね

椎名 響:沼田さんの班で

椎名 響:いちばん
時間のかかる
書き物は
何ですか?

浜野の顔の寄り。はっとして、眼鏡を指で押し上げる。眼鏡に窓の光が映る。「ハッ」の描き文字。

浜野 ゆかり:あっ
朝の
点検の
記録︙︙

作業開始前(さぎょうかいしまえ)の点検の解説

現実の事実プレス機械などを使う日は、その日の作業を始める前に、クラッチとブレーキの働き・ボルトのゆるみ・非常停止の装置などを点検することが決まっています(労働安全衛生規則第136条)。点検は人が機械を見て行い、AI に任せる物ではありません。

出典

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椎名 響:職場ごとに
仕事を1つ

〈椎名さんのメモ〉全員に同じ話より、職場ごとに仕事を1つその仕事で、短く練習するAI への頼み方(プロンプト)は、その職場の言葉で

プロンプトの解説

現実の事実AI に入れる頼みの文のことです(AI 事業者(じぎょうしゃ)ガイドラインは「AI 利用者(りようしゃ)の入力(プロンプトと呼ばれる)」と書いています)。この話では、班長がいつも言っている点検の言葉をそのまま話し、記録の形の下書きにしました。

出典

この言葉の疑問、いつもの AI に

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〈全員が知っておく事の目安〉国の DX リテラシー標準(すべての働く人向け)

DX リテラシー標準(ひょうじゅん)の解説

現実の事実すべての働く人が身につけたいデジタルの知識とスキルの目安として、経済産業省と IPA がまとめた物です(デジタルスキル標準の1つ)。2023年8月に、生成 AI を使う時の心構えなどの記載が足されました。全員向けの説明会の中身を決める時の目安になります。

出典

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製造一班
次の日の
朝の点検

朝の工場。沼田が、バインダーの点検の紙に、目を細めて鉛筆で小さな字を書く。帽子の上に老眼鏡。真上から見下ろす。

〈作業開始前の点検の記録〉3号機 クラッチ・ブレーキ:よしボルトのゆるみ:なし非常停止:よし(毎朝、手で書いて20分)

沼田 正男:書くのは
好かん

浜野 ゆかり:沼田さん
言うだけで
いいんですよ

浜野が、沼田にスマホを差し出す(画面は光るだけ)。沼田が太い指でつまむように受け取り、いぶかしげに眉を寄せる。浜野の肩越しの角度。

沼田 正男:︙︙3号機
クラッチ
ブレーキ
よし

沼田がスマホを胸の前に持ち、真剣な顔で話しかける。後ろにプレスの機械。スマホの画面の寄り。光る行が上から順に並んでいく(字は読めない)。沼田の太い指。

会社の AI の下書き3号機:クラッチ・ブレーキの機能 よしボルトのゆるみ なし非常停止装置の機能 よし※ 点検した人が確認してから、記録へ

沼田 正男:ほう︙︙
字を
書かんで
いいのか

浜野 ゆかり:あ︑点検は
沼田さんが
するんですよ

浜野 ゆかり:AIは
文に
するだけ

沼田が初めて小さく笑う。スマホを両手で持ち、目尻のしわが深くなる。少し下からの角度。

沼田 正男:︙︙孫に
見せる

翌週

会社の AI の使われ方使った人:11人うち製造一班:9人(点検の記録の下書き)

工場の休憩所。作業着の人たちが、スマホを手に沼田を見る。真ん中で沼田が得意げに胸を張り、親指を立てて笑う。手前に別の人の帽子の頭。

沼田 正男:二班にも
教えて
やるか

沼田さんが
班のみんなに
教えていた

総務の机
その日の夕方

立花 大地:浜野さん

夕方の総務。立花がノートパソコン(画面は光るだけ)を抱え、困った顔で浜野の机の前に立つ。左の手前に、座ったまま見上げる浜野。目の高さ。

立花 大地:あの︙︙
AIで
見積もりの
メールを
作ったんですけど

立花さんの下書き宛先件名お見積もりの件AI が書いた下書き送る予定:明日の10時

立花 大地:これ
お客さんに
出して
いいんですか?

浜野の顔の寄り。画面を見たまま、ペンを持つ手が止まり、こめかみに汗。窓の外は夕方の白っぽい光。

10時まで
あと17時間

つづく

第3話「説明会の、次の日」

つづく

制作に生成 AI を使用(生成 AI の使い方)

利用ガイド

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・店は架空です。
作中の「D株式会社」は、実在の会社です。

お気に入りから外しますか?

今日から、AI 担当です。

この続き、いつもの AI で作れます

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この話で分かること

AI の研修が定着しないのは、なぜ?

この話では、全員に同じ1時間の説明をした次の日、会社の AI を使った人は60人のうち2人でした。工場の38人はふだんパソコンを使わず、説明の画面と自分の仕事がつながっていませんでした。そこで、職場ごとに時間のかかる仕事を1つ選び、その仕事で練習する形に変えました。

物語との違い

数は作中の会社の物です。定着の理由は会社ごとに違います。

社内の AI の研修は、全員一緒と職場ごと、どちらがいい?

国の AI 事業者(じぎょうしゃ)ガイドラインは、AI を使う事業者に、社内で AI に関わる人が AI を正しく理解して使えるよう、必要な教育を行うことを期待しています。この話では、全員に共通の話(入れてよい物・入れない物)は全員に、使い方の練習は職場ごとの仕事で行う形にしました。

物語との違い

どちらが合うかは、会社の人数・仕事・使う道具によります。

点検の記録を、AI で書いてもいい?

点検そのものは、人が機械を見て行います(プレス機械などの作業開始前(さぎょうかいしまえ)の点検は労働安全衛生規則第136条)。この話の班長は、点検した結果を声で言い、会社で決めた AI に記録の形の下書きにさせ、自分で確認してから残しました。

条件・例外

AI に入れてよい物・使ってよい道具は、会社の決まりで確認します。

職長(しょくちょう)(班長(はんちょう))とは?

現場で作業する人を直接まとめ、指導・監督する人です。製造業など政令で決まった業種の会社は、新しく職長になった人に、作業の進め方や人の配置、指導のしかたなどの安全衛生の教育をすることが決まっています(労働安全衛生法第60条)。

この話の用語

職長(しょくちょう)(班長(はんちょう))漫画の中で見る
現実の事実現場で作業する人を直接まとめ、指導・監督する人です。製造業など政令で決まった業種の会社は、新しく職長になった人に、作業の進め方や人の配置、指導のしかたなどの安全衛生の教育をすることが決まっています(労働安全衛生法第60条)。
AI リテラシー漫画の中で見る
現実の事実AI を正しく理解して、社会的に正しく使うための知識です。国の AI 事業者(じぎょうしゃ)ガイドラインは、AI を使う会社などに、社内で AI に関わる人がこの知識を持てるよう、必要な教育を行うことを期待しています。
作業開始前(さぎょうかいしまえ)の点検漫画の中で見る
現実の事実プレス機械などを使う日は、その日の作業を始める前に、クラッチとブレーキの働き・ボルトのゆるみ・非常停止の装置などを点検することが決まっています(労働安全衛生規則第136条)。点検は人が機械を見て行い、AI に任せる物ではありません。
プロンプト漫画の中で見る
現実の事実AI に入れる頼みの文のことです(AI 事業者(じぎょうしゃ)ガイドラインは「AI 利用者(りようしゃ)の入力(プロンプトと呼ばれる)」と書いています)。この話では、班長がいつも言っている点検の言葉をそのまま話し、記録の形の下書きにしました。
DX リテラシー標準(ひょうじゅん)漫画の中で見る
現実の事実すべての働く人が身につけたいデジタルの知識とスキルの目安として、経済産業省と IPA がまとめた物です(デジタルスキル標準の1つ)。2023年8月に、生成 AI を使う時の心構えなどの記載が足されました。全員向けの説明会の中身を決める時の目安になります。

出典

更新日:

続編が待てないあなたへ。違う話を考えたいあなたへ。

第3話の続き、いつもの AI で作ってみてください。

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  2. 2AI が開く設定とあらすじが入る
  3. 3一緒に考える展開・台詞・絵の指示を相談
例:AI との相談

あなた製造二班の人たちが、沼田さんに AI の使い方を聞きに来る場面を考えたい

AI休憩所で、二班の若い人が「班長、それ何て言えばいいんすか」と聞くと、沼田さんは浜野に教わった言い方を、そのまま自分の言葉で教える。教える側に回った沼田さんが「点検は、自分でやるんだぞ」と念を押すと、第3話の決まりが現場の口ぐせになります。

あなた沼田さんの最後の一言を

AI沼田「……総務さんには、言うなよ。照れる」。

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この話のあらすじ

全社の AI の説明会の次の日、会社の AI を使った人は60人のうち2人だった。1週間前、浜野 ゆかりは椎名の宿題で工場を回り、パソコンを使わない人が38人いると数えていた。それでも社長の砂川は、説明会の3日前に「全員一緒に、大きい画面で」と言い、食堂の説明会の後ろの列は半分が寝ていた。2回目の相談で、D株式会社の椎名 響は「全員に、同じ話をしましたね」と言い、製造一班でいちばん時間のかかる書き物は何かと聞く。浜野は、班長の沼田 正男が毎朝20分かけて手で書いている、作業開始前(さぎょうかいしまえ)の点検の記録を思い出す。翌朝、浜野は沼田に、点検した結果を会社の AI に声で言うだけで、記録の形の下書きになると見せる。点検は人がして、AI は文にするだけ。「字を書かんでいいのか」。翌週、会社の AI を使った人は11人になり、製造一班の9人が点検の記録の下書きに使っていた。その日の夕方、営業の立花が浜野の机に来る。「AI で作った見積もりのメール、明日の10時に、お客さんに出すんですけど。これ、出していいんですか」。

作者

D株式会社

AI・システム開発から、社外CAIO(AI顧問)・常駐型現場伴走支援・マーケティング支援・法人向けAI研修まで、会社の AI の活用を支える会社です。

この作品について

社内の AI の決まりを作る順番、AI に入れてはいけない情報、研修の組み立て方を、担当になった人の手元の仕事として追えます。

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