第3話「推薦状」

王都騎士団の使者ベルナー
ベルナー:剣士リゼ。
王都推薦により、
騎士学院への入学を許す。
三日後に発つ。

リゼ:ミナトも、
一緒に行けない?
付き人とか!
ベルナー:王都の門は、
王国内順位が十万位より
下の者を通さない。
付き人も、同じだ。

検索順位:村内 37位王国内順位:圏外
村の中で呼ばれても、
村の外には、届かない。

――二、ほかの者から〈つながれた〉数推薦状・弟子入り・仲間入りで、つながりが生まれる。順位の高い者からのつながりほど、重く数える。
前の人生で言う、
ほかのサイトから張られた
リンクだ。
検索の仕組みを作った人たちは、
最初の論文に書いていた。
多くのページから指されるか、
順位の高いページから
指されたページは、重い、と。
ミナト:数を集めるか、
重い一通をもらうか。
――三日で、両方だ。


ミナト:推薦状を、
一行だけ、
書いてもらえませんか。
ハンス:いいとも!
「いい子です」って
書いとくよ!
ミナト:……できれば、
「結界に映らない魔獣を、
名前で見つけた男」と。
推薦状は、中身で
伝わり方が変わる。
「いい子」だけでは、
何をした人か、分からない。

つながり:12王国内順位:圏外 → 412,086位
ミナト:十二通で、四十一万位。
村の中の順位の人から
何通もらっても、
王国では、まだ軽い。

若者:推薦状、
集めてんだって?
銅貨一枚で、
十通書いてやるよ。
ミナト:いらない。
前の人生でも、
順位のためのリンクの売り買いは、
検索の決まりで
禁じられていた。
そうやって順位を買った店が、
ある日まとめて沈むのを、
何度も見た。

村長オルガ
村長 Lv.31・王国内順位 52,770位
オルガ:推薦状が欲しいなら、
まず、わしに
何をしたか、言いな。
ミナト:結界が鳴らなかった理由を、
見つけました。
窓の無い物は、
結界に映らない。
ミナト:だから、名前を付けて、
映るようにしました。

オルガ:推薦状は、
書いた者の名前も
背負うんだよ。
――しくじるんじゃないよ。
村長オルガから、つながれました王国内順位:412,086位 → 153,940位
ミナト:一通で、
二十五万位。
重さが、違う。

ベルナー:十五万位か。
……足りんな。
付き人は、置いていけ。


リゼ:私が書く!
ベルナー:王都推薦の者の推薦状は
重いぞ。
中身の無い物なら、
お前の順位も下がる。
リゼ:中身なら、
ある。

推薦状この人は、結界に映らない魔獣に名前を付けて、私と村を守った。――剣士リゼ

剣士リゼ(王国内順位 8,203位)から、つながれました王国内順位:153,940位 → 97,402位
ベルナー:……九万七千位。
通れ。
数より、誰に、
何と書いて、つながれたか。
――この世界でも、
同じだった。

王都。
王国中の窓が、
集まる場所。

鍛冶屋 Lv.22・王国内順位 31,005位
薬師 Lv.19・王国内順位 64,118位


冒険者ギルド 依頼北の森の調査 報酬 銀貨三枚(受けた者:0人・掲示から41日)

冒険者ギルド 受付セラ
セラ:その依頼、
誰も読まないのよ。
……題名が、悪いから。

ミナト:題名。
――俺の、
得意な所だ。
北の森魔獣〈ナナシ〉 王国内順位:41,229位(上昇中)

圏外の転生者
第3話「推薦状」終


