第7話「終点」

9A・
ソラ:父さんは
悪く
ない!
警察官:え︙︙
父さん?

フミ:この子は
運転手の
久我さんの
息子さ
フミ:久我さんは
峠の上の
トンネルで
足をけがして
待ってる

警察官:除雪車が
先に上へ
行って
います
警察官:無線で
乗せてくるよう
頼みましょう

乗客は七人のはずだった
第7話
6時20分︒
除雪車が︑
トンネルの方から
下りてきた︒


ソラ:父さん!
久我:︙︙空

久我:ばか︙︙
どうして
トイレなんかに
隠れた
ソラ:父さんの
運転する
バスに
一回でいいから
乗りたかった
久我:︙︙叱るのは
後だ
久我:寒かったろ


乗客・
夜行バスの
警察官:救急車を
呼びますか
久我:いえ︙︙
東京の営業所へ
自分で戻って
話します

鳴海:あら
折れては
いないと
思うけど
鳴海:着いたら
真っ先に
病院よ

乗客・
鷺沢:︙︙ああ

霧島:春に
掘り出して
「盗まれた」と
請求する
つもり
だったのね


鷺沢:︙︙婆さんには
かなわんな
フミ:あんたも
ゆうべは
お客だった
からね

久我:すみません
名簿に
書かずに
息子を
乗せたのは
私です

警察官:私らは
出発の前に
名簿を
正しく
したいだけ
です

フミ:乗せたのは
間違い
だよ
フミ:でも
雪の中に
この子を
置いて
いけなかった
んだろ
久我:︙︙はい

久我:これ︙︙
お返しします

フミ:今度は
ちゃんと
切符を
買って
やりな
ソラ:もう
中学生
だから
大人の
切符だよ

フミ:ははっ
高く
ついたねえ

フミ:駆け落ちの
美月さん
本当の
名字は?
美月:︙︙浅見
です

乗客・
名簿が
正しくなると︑
鷺沢を乗せた
パトカーは︑
峠を下りていった︒
6時50分︒
岩淵:頼むぞ︙︙

交替の
ハル:わっ
かかった!

岩淵:ゆうべ
あんたに
止められて
なきゃ
今ごろ
フミ:バッテリーを
朝まで
取っといて
よかったろ

ハル:岩淵さん
東京まで
一人で
運転
するんですか

岩淵:高速じゃ
2時間ごとに
休むのが
うちの
決まりでな
峠を下りると︑
電波が戻った︒

乗客・


美月:あ︙︙
お母さん?
︙︙うん
帰ったら
ちゃんと
話す
霧島:ふう︙︙
ダイヤは
見つかり
ました
報告書は
東京で
9Aの少年は︑
父の肩で
眠っていた︒
高速を東京へ︒
私は︑フミさんの
隣に座った︒

ハル:フミさんは
どうして
東京へ?
フミの

フミ:孫がね
月曜に
初めて一人で
路線に
出るんだ
ハル:えっ
バスの
運転士
さん!?

フミ:一番前の席で
黙って
乗ってやる
のさ

ハル:何か
言って
あげないん
ですか
フミ:一つだけ

フミ:お客を
置いて
逃げるなって
撮るのは︑
くせだった︒

でも︑この1枚は
撮りたくて
撮った︒

展示に出す1枚は︑
これに決めた︒
乗車名簿
乗客は︑
八人だった︒
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