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第4話「床のへこみは、誰の重さ」

古いタワーマンションのエレベーターの中を上から見下ろす。全身の銀の鎧と兜の大きな騎士がかごの半分をふさぎ、隅に竜の子を頭に乗せた若い女性が押しつけられている。手前で年配の大家が腕を組んで見上げ、にらむ。

ビーーッ

メゾン万代の大家万代 千鶴

万代 千鶴:おや
重さの
超過だね

楯岡 小梅:すみません!
降ります!

A級の冒険者(重騎士)楯岡 小梅

エレベーターの前の廊下。兜を小脇に抱えた小柄な若い女性の騎士が、汗だくの丸い顔で申し訳なさそうに笑い、頭を下げかけている。体は大きな銀の全身鎧のまま。

万代 千鶴:その鎧じゃ
1人で
2人分だよ

エレベーターの前の長い廊下を引きで。奥に、杖をついて立つ着物の大家。

万代 千鶴:定員は
人の数じゃ
なくて
重さで
決まるんだ

エレベーターの定員の解説

現実の事実エレベーターのかごには、積める重さ(積載量)と最大の定員を書いた標識を掲げる決まりがあり、定員は1人の体重を65kgとして積載荷重から数えます(建築基準法施行令 第129条の6)。乗った重さが積載荷重の1.1倍を超えると、警報が鳴り、戸が閉まらなくなる装置が付いています(第129条の10)。

定員より少ない人数でも鳴る?
鳴ることがあります。定員は1人65kgとして重さから数えた数なので、重い荷物を持った人が多いと、人数が定員より少なくても積載荷重を超えます。

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楯岡 小梅:703号室の
楯岡です!

鎧の女性の顔の寄り。兜を抱えて元気に名乗る。

楯岡 小梅:一番に
出るので
今日
見てもらえる
って

万代タワーの120部屋︒
全部が出ていく
立ち会いの日の前に︑
まず︑1部屋︒

〈万代タワー 退去の立ち会い〉部屋:120立ち会い:1日(8:00〜20:00)1部屋に使えるのは:6分

若い女性の顔の寄り。目を見開き、クリップボードを胸に握りしめて固まる。頭の上の竜の子も同じ顔で目を丸くしている。

鷹取 栞:1部屋
6分で
決めないと
終わらない︙︙

上から見下ろす、荷物を出しかけた洋室。両腕を大きく広げて床を指す、鎧の小柄な女性。フローリングに四角い小さなへこみが並び、床の真ん中に爪で裂いたような深い3本の溝、木箱のそばにひっかき傷。壁にはネジの穴が4つ、右に押し入れ。

小梅の部屋︑703号室︒
下見には︑
宇津木さんも来ていた︒

楯岡 小梅:床のへこみは
全部
ゴーレム
です!

楯岡 小梅:迷宮から
出てきて
ここを
歩いて!

若い女性の顔の寄り。ボードを抱えて床を見回す。

鷹取 栞:えっ
全部︙︙?

荷物を出しかけた洋室の奥に、腕を組んで立つ白髪まじりの職人の男(引き)。

内装の職人(元・迷宮の盾役)宇津木 源

宇津木 源:ゴーレム
ねえ

床の寄り。壁ぎわに並ぶ四角い小さなへこみにメジャーを当てる若い女性の両手。へこみは4つ、同じ間を空けて並ぶ。

鷹取 栞:四角い
4つ
40センチずつ︙︙

宇津木 源:足跡に
しちゃ
四角すぎるな

床すれすれの低い所から。床にかがみこみ、懐中電灯の光を床に寝かせて当て、目を細めてへこみを読む白髪まじりの職人の男。
廊下に出された、全身鎧を掛けた重い鉄の鎧掛け。十字の台の先に四角い脚が4つ。右の若い女性がそれを指さして振り返る。目を泳がせて大汗をかき、両手を上げて固まる鎧の若い女性の顔の寄り。

鷹取 栞:脚の間も
40センチ︙︙

真上から床。4つの四角いへこみに巻き尺を当てる、若い女性の両手。

鷹取 栞:楯岡さん
あの鎧掛け
ずっと
この壁ぎわに?

少し上から鎧の女性。目を泳がせて指を合わせる。

楯岡 小梅:︙︙5年

楯岡 小梅:払います!
全部
払います
から!

若い女性の顔の寄り。メジャーを手に巻き取りながら、困ったように小さく笑って首を横に振る。

鷹取 栞:あの︙︙
置いただけの
へこみなら

鷹取 栞:払わなくて
いいんです

鎧の女性の顔の寄り。目に涙をためて聞き返す。

楯岡 小梅:え?
ほんとに︙︙?

〈退去の確かめ 703号室〉床の四角いへこみ(4つ):鎧掛けを5年置いた跡→ 家具の設置跡 → 貸す側

家具の設置跡(せっちあと)(床のへこみ)の解説

現実の事実家具を置いただけでできた床やカーペットのへこみ・設置跡は、国土交通省のガイドラインでは通常の使い方による傷みで、貸す側の負担の例です。家具を持つのは暮らしで避けられない、という考え方です。退去の時に「家具の跡」と言われたら、置いただけの跡かを確かめられます。

冷蔵庫の下のサビの跡は?
ガイドラインでは、拭き掃除で取れる程度なら通常の暮らしの範囲ですが、サビを放っておいて床を傷めた時は、借りた人の善管注意義務違反(ぜんかんちゅういぎむいはん)に当たることが多いとしています。

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楯岡 小梅:ゴーレムの
せいに
しなくて
よかった︙︙

大家の胸から上。煙管を指で回す。

万代 千鶴:嘘は
高くつくよ

フローリングの寄りを斜め上から。戸口から大きな木箱まで、平行に何本も走る深いひっかき傷。溝に金属の粉が光る。

楯岡 小梅:あっ
それは
きのう
荷造りで

鎧の女性の胸から上。鹿の影の模様の木箱の角を、手で隠す。

楯岡 小梅:剥製の箱を
引きずって︙︙

引っ越しの作業でできたひっかき傷の解説

現実の事実国土交通省のガイドラインでは、引っ越しの作業で付けた床のひっかき傷は、借りた人の善管注意義務違反(ぜんかんちゅういぎむいはん)か過失(かしつ)に当たることが多いとして、借りた人の負担の例に挙げています。重い物を運ぶ前に、床に板や毛布を敷くなどの備えもできます。

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宇津木 源:床ってのは
置くもんで
引きずる
もんじゃねえ

床にしゃがみ、ひっかき傷の溝を太い指でなぞって顔をしかめる白髪まじりの職人の男。

床のひっかき傷:箱を引きずった→ 気をつけて使う決まり(善管注意義務)に外れる → 借りる側

善管注意義務(ぜんかんちゅういぎむ)の解説

現実の事実借りた物を、善良な管理者(かんりしゃ)として払うべき注意をもって使い、保管する義務です。民法 第400条は、物を引き渡すまで「善良な管理者の注意」をもって保存しなければならないとしています。この義務に外れた使い方でできた傷みは、退去の時に借りた人が直す範囲に入ります。

ほかにどんな例がある?
ガイドラインでは、結露(けつろ)を放っておいて広がったカビ、冷蔵庫の下のサビを放っておいた床の傷み、借りた人が持ち込んだクーラーの水漏れを放っておいた壁の傷みなどを例にしています。

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万代 千鶴:でも
5年住んだら
安くなる
んだろ

大家を少し下から。帳簿を脇に挟み、両手で指を6本立てる。

万代 千鶴:壁紙は
6年で
1円だったね

鷹取 栞:それが︙︙

下から見上げる。付箋だらけのガイドラインの冊子を両手で握って開いて突き出し、強い目で口を固く結ぶ若い女性。付箋が風を受けたように舞う。

鷹取 栞:床の直しは
年数を
数えない

〈フローリングの傷(借りる側の分)〉傷の所だけ直す(㎡単位。何か所もなら部屋全体)直す代は、住んだ年数で安くしない床を全部張り替える時だけ、建物の年数を見る

フローリングの部分の直しと住んだ年数の解説

現実の事実国土交通省のガイドラインでは、フローリングの傷は原則㎡単位(何か所もあれば部屋全体)で直し、その部分を直す代は住んだ年数を考えずに、傷を付けた借りた人の負担としています。つぎはぎに直しても床全体の値打ちは上がらないからです。床を全部張り替えた時だけ、建物の耐用年数(たいようねんすう)で残りの値打ちが1円になる線で見ます。

壁紙とは何が違う?
壁紙(クロス)は6年で残りの値打ちが1円になる線で、借りた人の負担を減らします。フローリングの部分の直しは年数を考えません。

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大家の横顔の寄り。鎖つきの老眼鏡を指で押し上げ、片方の眉を上げる。

万代 千鶴:おや
壁紙と
逆だね

宇津木 源:継ぎはぎで
直したって

真上から床。継ぎはぎの板の上の傷に当てた、職人の男の古い手のひら。

宇津木 源:床が新しく
なるわけじゃ
ねえからな

楯岡 小梅:うそ︙︙
5年分
引いて
もらえない

壁の前。大きなネジ穴が4つ開き、まわりの壁板が割れている。その下で、牙のある大イノシシの頭の剥製を得意げに抱える小柄な鎧の女性と、壁の穴を見上げる若い女性。

楯岡 小梅:初めて
倒した
大イノシシ
です!

鷹取 栞:画鋲の穴なら
貸す側
でした

若い女性の横顔の寄り。壁の穴に定規を当てる。

鷹取 栞:でも
この太さは︙︙

宇津木 源:下地の
ボードまで
割れてる

壁の穴(太いネジ・4つ):重い剥製を掛けた→ 下地のボードの張り替えが要る → 借りる側

重い物を掛けたくぎ穴・ネジ穴の解説

現実の事実国土交通省のガイドラインでは、重い物を掛けるために開けたくぎ穴・ネジ穴で、下地のボードの張り替えが要る程度の物は、画鋲(がびょう)の穴より深く広いので通常の使い方を超えるとして、借りた人の負担の例にしています。画鋲・ピンの穴は貸す側の負担の例です。

家具が倒れないように壁に留めたい時は?
ガイドラインは、地震で家具が倒れないようにする時は、あらかじめ貸す側の承諾を得るか、くぎやネジを使わない方法を考えることを挙げています。

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床すれすれの低い所から。押し入れの前の深い丸いへこみに鼻を寄せ、しっぽを立てて低くうなる赤い竜の子。へこみには長い指の跡が3本。

グルル

楯岡 小梅:それは
本当に
私じゃ
ないです

鷹取 栞:まさか
ゴーレムは
本当︙︙?

床にひざをつき、懐中電灯を手に、深いへこみに指を沈めて読む白髪まじりの職人の男。へこみの縁の寄り。押しつぶされた木の繊維が、押し入れの側から部屋の側へ倒れている。3本の指の跡。

宇津木 源:押された木が
部屋の側へ
倒れてる

少し上から若い女性。押し入れの前にしゃがむ。そばの床に3本の爪の跡。

宇津木 源:こいつは
押し入れから
出てきた
足だ

鷹取 栞:じゃあ
魔物の
重さ︙︙

〈退去の確かめ 703号室〉床の四角いへこみ:家具の設置跡 → 貸す側床のひっかき傷:引きずった → 借りる側壁の太いネジ穴:重い剥製 → 借りる側床の深いへこみ:魔物の足 → 貸す側(湧き保険)

湧き保険の解説

作中の世界の決まり湧き部屋(わきべや)を貸す側が入る保険。迷宮(めいきゅう)から来た物(魔物・竜の息・瘴気(しょうき))が付けた傷=湧き害(わきがい)は、住む人のせいにせず、この保険で直す。

作中の世界の決まり現実にはありません。作中の世界の決まりです。

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鎧の小柄な女性が、精算の紙を両手で胸に抱え、肩の力が抜けて泣き笑いの顔になる。紙の字は読めない線だけ。

楯岡 小梅:払うのは
2つ
だけ︙︙

万代 千鶴:この1部屋で
40分
かかったよ

鷹取 栞:でも
見る所は
3つに
決まりました

鷹取 栞:置いた跡か
引きずった
跡か

若い女性の胸から上。指を3本立てて言う。

鷹取 栞:迷宮から
来た跡か

鎧の小柄な女性が、目を輝かせて職人の男の眉の上の古い傷を見上げる。職人の男は目を伏せて、赤い金属の道具箱に手をかける。

楯岡 小梅:あの︙︙
その眉の傷

楯岡 小梅:もしかして
最上階の
盾の
宇津木さん!?

眉に傷の男の横顔の寄り。視線を外す。

楯岡 小梅:冒険者の間じゃ
伝説です!

宇津木 源:︙︙人違いだ

若い女性を少し下から。右の職人の男の横顔を見上げる。

鷹取 栞:「最上階にゃ
俺の盾が
残ってる」︙︙

下見の最後︒
最上階へ上がる階段︒

下から見上げる非常階段。最上階の鉄の扉にテープが×の形に張られ、扉の下のすき間から赤い光がもれる。階段を上る途中で足を止めた職人の男の背中と、下の段で見上げる若い女性。

鷹取 栞:宇津木さん?

手すりを白くなるほど握りしめ、小さく震える大きな手の寄り。すぐ上の段のコンクリートに、深い3本指の足跡。

鷹取 栞:703号室と
同じ足跡︙︙

真上から階段の踊り場。しゃがんでボードを持つ若い女性と、指が下を向いた大きな3本指の足跡。

鷹取 栞:指が下向き
上から
来てる

鷹取 栞:宇津木さん
この足跡の
魔物

鷹取 栞:知ってるん
ですね?

下から見た職人の男の顔の大写し。上からの赤い光が眉の上の古い傷を照らし、口を固く結んで黙っている。

宇津木 源:︙︙

第4話「床のへこみは、誰の重さ」

つづく

原作・脚本
地番堂
作画
地番堂

制作に生成 AI を使用(生成 AI の使い方)

利用ガイド

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・店は架空です。

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その傷、ダンジョンのせいですか

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この話で分かること

賃貸の床のへこみ、退去の時に払う?

家具を置いただけでできた床やカーペットのへこみ・設置跡(せっちあと)は、国土交通省のガイドラインでは通常の使い方による傷みとして、貸す側の負担の例に挙げられています。家具を持つのは暮らしで避けられない、という考え方です。

条件・例外

引っ越しの作業で付けたひっかき傷は、借りた人の善管注意義務違反(ぜんかんちゅういぎむいはん)か過失(かしつ)に当たることが多いとして、借りた人の負担の例になっています。

フローリングの傷は、長く住んでも払う?

ガイドラインでは、フローリングの傷を直す時は原則㎡単位(何か所もあれば部屋全体)で、その部分を直す代は住んだ年数を考えずに、傷を付けた借りた人の負担としています。つぎはぎに直しても床全体の値打ちは上がらないからです。

条件・例外

傷が床全体にわたり、床を全部張り替えた時は、建物の耐用年数(たいようねんすう)で残りの値打ちが1円になる線で、借りた人の負担を減らします。

物語との違い

壁紙(クロス)は6年で残りの値打ちが1円になる線で見るので、床の部分の直しとは数え方が違います。

善管注意義務(ぜんかんちゅういぎむ)とは?

借りた物を、善良な管理者(かんりしゃ)として払うべき注意をもって使い、保管する義務です。民法 第400条は、物を引き渡すまで「善良な管理者の注意」をもってその物を保存しなければならないとしています。

条件・例外

ガイドラインは、この義務に反した使い方でできた傷み(引っ越しの作業のひっかき傷、結露(けつろ)を放っておいて広がったカビなど)を、借りた人が戻す範囲に入れています。

壁のネジ穴は、退去の時に払う?

ガイドラインでは、重い物を掛けるために開けたくぎ穴・ネジ穴で、下地のボードの張り替えが要る程度の物は、通常の使い方を超えるとして借りた人の負担の例にしています。画鋲(がびょう)・ピンの穴は貸す側の負担の例です。

条件・例外

地震で家具が倒れないように留める時は、あらかじめ貸す側の承諾を得るか、くぎやネジを使わない方法を考えることが挙げられています。

この話の用語

エレベーターの定員漫画の中で見る
現実の事実エレベーターのかごには、積める重さ(積載量)と最大の定員を書いた標識を掲げる決まりがあり、定員は1人の体重を65kgとして積載荷重から数えます(建築基準法施行令 第129条の6)。乗った重さが積載荷重の1.1倍を超えると、警報が鳴り、戸が閉まらなくなる装置が付いています(第129条の10)。
家具の設置跡(せっちあと)(床のへこみ)漫画の中で見る
現実の事実家具を置いただけでできた床やカーペットのへこみ・設置跡は、国土交通省のガイドラインでは通常の使い方による傷みで、貸す側の負担の例です。家具を持つのは暮らしで避けられない、という考え方です。退去の時に「家具の跡」と言われたら、置いただけの跡かを確かめられます。
引っ越しの作業でできたひっかき傷漫画の中で見る
現実の事実国土交通省のガイドラインでは、引っ越しの作業で付けた床のひっかき傷は、借りた人の善管注意義務違反(ぜんかんちゅういぎむいはん)か過失(かしつ)に当たることが多いとして、借りた人の負担の例に挙げています。重い物を運ぶ前に、床に板や毛布を敷くなどの備えもできます。
善管注意義務(ぜんかんちゅういぎむ)漫画の中で見る
現実の事実借りた物を、善良な管理者(かんりしゃ)として払うべき注意をもって使い、保管する義務です。民法 第400条は、物を引き渡すまで「善良な管理者の注意」をもって保存しなければならないとしています。この義務に外れた使い方でできた傷みは、退去の時に借りた人が直す範囲に入ります。
フローリングの部分の直しと住んだ年数漫画の中で見る
現実の事実国土交通省のガイドラインでは、フローリングの傷は原則㎡単位(何か所もあれば部屋全体)で直し、その部分を直す代は住んだ年数を考えずに、傷を付けた借りた人の負担としています。つぎはぎに直しても床全体の値打ちは上がらないからです。床を全部張り替えた時だけ、建物の耐用年数(たいようねんすう)で残りの値打ちが1円になる線で見ます。
重い物を掛けたくぎ穴・ネジ穴漫画の中で見る
現実の事実国土交通省のガイドラインでは、重い物を掛けるために開けたくぎ穴・ネジ穴で、下地のボードの張り替えが要る程度の物は、画鋲(がびょう)の穴より深く広いので通常の使い方を超えるとして、借りた人の負担の例にしています。画鋲・ピンの穴は貸す側の負担の例です。
湧き保険漫画の中で見る
作中の世界の決まり湧き部屋(わきべや)を貸す側が入る保険。迷宮(めいきゅう)から来た物(魔物・竜の息・瘴気(しょうき))が付けた傷=湧き害(わきがい)は、住む人のせいにせず、この保険で直す。
作中の世界の決まり現実にはありません。作中の世界の決まりです。

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  2. 2AI が開く設定とあらすじが入る
  3. 3一緒に考える展開・台詞・絵の指示を相談
例:AI との相談

あなた120部屋の立ち会いの日の、栞の朝を考えたい

AI栞が、703号室で決めた3つの見分け(置いた跡・引きずった跡・迷宮から来た跡)を、120枚の確認リストの頭に1枚ずつ書き写していく形にすると、下見で得た物が当日の武器になります。小梅が鎧を脱いで手伝いに来ると、関係の続きも出せます。

あなたその線で、台詞を

AI小梅「今日は鎧、置いてきました!」栞「じゃあ、エレベーターに一緒に乗れますね」。

送る質問あらすじを踏まえて、次の話の展開を一緒に考えて

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この話のあらすじ

万代タワーの120部屋が全部退去する。立ち会いは1日で、1部屋に使えるのは6分。下見の日、エレベーターは重い鎧の冒険者・楯岡 小梅で重さの警報を鳴らす。小梅の703号室の床には、四角いへこみが4つ、長いひっかき傷、押し入れの前の深い3本指のへこみ。壁には太いネジの穴。小梅は「全部ゴーレムです」と言い張る。栞がメジャーを当てると、四角いへこみは5年置いた鎧掛けの脚の跡で、家具の設置跡(せっちあと)は貸す側。ひっかき傷は荷造りで剥製の箱を引きずった跡で、借りる側。大家の万代は「5年住んだら安くなるんだろ」と言うが、フローリングの傷の所だけを直す代は、住んだ年数で安くしない。壁の穴も、重い剥製を掛けて下地のボードまで割れた物は借りる側。ただ、押し入れの前の深いへこみだけは、宇津木が木の倒れる向きから、押し入れから出てきた魔物の足だと読む。湧き害(わきがい)で、貸す側の湧き保険で直る。小梅は宇津木の眉の傷を見て「最上階の盾の宇津木さん?」と聞くが、宇津木は「人違いだ」と返す。下見の最後、最上階へ上がる階段で、宇津木の足が止まる。段の上に、703号室と同じ3本指の足跡があった。

作者

地番堂

土地と建物の値の決まり方、質の品の値付け、賃貸の退去の費用の分け方を、異世界やダンジョン、商店街の物語にして描いています。

この作品について

壁の焦げ一つでも、貸す側と借りる側のどちらが直すかには筋道があります。退去の立ち会いで使える原状回復の考え方を、ダンジョン帰りの傷で笑いながら確かめられます。

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