第1話「5社から、電話が来た」

土曜の︑
午前1時4分︒
母が亡くなって︑
1年︒
実家は︑
空き家のまま︒
〈ならべる査定 お申込み〉物件:母の家(木造2階建て・昭和53年に建った家)査定を頼む会社:5社(町の会社 2・全国の会社 3)連絡先1:宮部 千夏連絡先2:宮部 航(家の近くに住む弟)備考:平日の昼は仕事です。連絡は、朝7時台か夜に。☑ 選んだ会社へ、入力した内容を送ることに同意します


宮部 千夏:比べる
だけ
会社員。実家を売るか迷っている宮部 千夏
午前7時12分︒


三好 蓮:ならべる査定から
お申込みの
宮部様ですね

宮部 千夏:︙︙7時
ですけど
三好 蓮:備考に
朝7時台と
ありましたので
全国に店を持つ不動産会社の営業三好 蓮
宮部 千夏:︙︙書いたの
私だ
三好 蓮:明日の午後
お家を
見せていただけますか
宮部 千夏:見る
だけなら
同じ朝︒
ならべる査定の窓口︒

一括査定「ならべる査定」窓口の新人芦田 真帆
同じ窓口の3年目小野寺 円
〈ならべる査定 窓口の画面〉お申込み:宮部 千夏 様(午前1時4分)送った会社:5社7:12 三好(全国の会社):電話がつながった7:13 北条(町の会社):留守電に残した7:20 ほか2社:連絡先2へかけた
芦田 真帆:申し込んで
6時間で もう
電話が来てる
小野寺 円:早いでしょ
忙しいのは
ここから

宮部 千夏(電話の声):5社 全部から
電話が
来るんですか?
芦田 真帆:あ はい
えっと
たぶん
小野寺 円:2番の電話
会社さんから
「連絡先に
つながらない」って

小野寺 円:売り主さんも
会社さんも
どっちも 間違ってない
芦田 真帆:︙︙どっちに
謝ればいいの
その頃︑実家の庭︒

千夏の弟。実家の近くに住む宮部 航
弟は︑草刈りの音で︑
何も聞こえていない︒
その夜︒

北条 匡(電話の声):宮部さんの
娘さんですね
駅前の 北条です
北条 匡(電話の声):お母さんの家
覚えてますよ

2つ目の電話は︑
母と通った︑
町の不動産屋だった︒
実家の値段、5社に聞きました
第1話「5社から、電話が来た」
つづく
次の話 10月31日(土)更新
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あなた留守電の声が北条さんだと分かった後の、千夏の夜を考えたい
AI千夏が母の古い手帳を開き、昔の住所録に「北条」の名前を見つける形にすると、知らない番号だと思っていた電話が、母の暮らしにつながっていた事が出せます。
あなたその線で、台詞を
AI千夏(つぶやき)「……北条さん。お母さんの字」。手帳を閉じて「かけ直すのは、明日」。絵:手帳の上に置いたスマホの、橙に光る不在着信。
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