第1話「検索順位:圏外」
誰にも見つけてもらえないものは、
存在しないのと同じだ。

検索順位の推移3位 → 12位 → 48位 → 圏外
湊:……3位から、
圏外。

十年。順位を上げる仕事をしてきた。
客の店を、客の名前を、
誰かに見つけてもらうために。

――自分の名前を検索したことは、
一度もなかった。

――新しい個体を登録しました。名前:未登録検索順位:計測中……
十五年後。

パン屋 Lv.8・村内順位 14位
狩人 Lv.10・村内順位 6位
この世界では、
誰もが頭の上に〈窓〉を持つ。
窓に書かれた順位が、
その人の値打ちだ。

リゼ:ミナト!
明日だよ、成人の儀!
リゼ 剣士 Lv.12・村内順位 1位

リゼ:……まだ出ないね、
窓。
ミナト:十五で出ない奴もいるって、
神官さんが言ってた。

剣士 Lv.12称号〈王都推薦〉王国内順位 8,203位
群衆:王都推薦だ!
群衆:村から
初めてだぞ!

名前:ミナト職業:なしレベル:1検索順位:圏外

鑑定官:け、圏外……?
水晶が、君を
〈見つけられない〉と
言っている。

若者:圏外って、
いないのと同じじゃん!

ミナト:……圏外。
懐かしい言葉だ。

前の人生で、何千回も見た。
圏外は〈いない〉じゃない。
〈まだ、見つけられていない〉だけだ。

――検索順位の決め方を表示しますか?はい / いいえ
この世界の順位は、次の3つで決まる。一、名前を呼ばれた回数二、ほかの者から〈つながれた〉数三、行いが、言葉として残っている量
検索順位の決まり方の解説
作中の世界の決まり作中の世界では、順位は「名前を呼ばれた回数」「ほかの者から〈つながれた〉数」「行いが、言葉として残っている量」の3つで決まります。これは物語の中の決まりで、現実の検索の仕組みをそのまま書いたものではありません。
現実の事実Google は、検索した言葉に合うページを、集めたページの目録(インデックス)から探し、関連性が高く品質が高いと判断したページを検索結果に出すと説明しています。関連性は、検索した人の所在地や言語、パソコンかスマートフォンかといった情報を含む、数多くの要素で決まります。
- ほかのページからのリンクは順位に関係する?
- Google は、ページどうしのリンクを理解する仕組みを使っていると説明しています。その一つの PageRank は、サービスを始めた頃から使われ、今もランキングの中心の仕組みの一つです。ただし、順位はリンクだけでは決まりません。
- 順位は誰が検索しても同じ?
- 同じとは限りません。Google は、検索した人の所在地・言語・端末などで関連性が変わると説明しています。同じ言葉でも、探す人や場所によって並びが変わることがあります。
出典
ミナト:……知ってる。
これ、知ってるぞ。

この世界の仕組みは、
俺が十年いじってきた物と
同じ形をしていた。

災厄級 魔獣〈名無しの王〉検索順位:圏外
その夜、村の近くで、
もう一つの〈圏外〉が目を覚ました。
圏外の転生者
第1話「検索順位:圏外」終
この話で分かること
この話の用語
- 検索順位の決まり方漫画の中で見る
- 作中の世界の決まり作中の世界では、順位は「名前を呼ばれた回数」「ほかの者から〈つながれた〉数」「行いが、言葉として残っている量」の3つで決まります。これは物語の中の決まりで、現実の検索の仕組みをそのまま書いたものではありません。
- 現実の事実Google は、検索した言葉に合うページを、集めたページの目録(インデックス)から探し、関連性が高く品質が高いと判断したページを検索結果に出すと説明しています。関連性は、検索した人の所在地や言語、パソコンかスマートフォンかといった情報を含む、数多くの要素で決まります。
出典
この話のあらすじ
主人公のミナトは、前世で人や店の「見つけられ方」を上げる仕事をしていた。生まれ変わった世界では、誰もが頭の上に順位の窓を持ち、その順位が値打ちになる。ミナトだけが「圏外」と表示され、村の笑いものになる。けれど彼にとって圏外は「いない」ではなく「まだ見つけられていない」という意味だった。窓に現れた順位の決め方――名前を呼ばれた回数、ほかの者とのつながり、行いが言葉として残る量――は、彼が前世で扱ってきた仕組みとよく似ていた。その夜、村の近くの森で、もう一つの「圏外」が目を覚ます。