第1話「電話が、鳴りやまない」

父が︑
運転免許を返した日︒
帰りは︑
私が運転した︒
父が18年乗った︑
白いセダン︒

奈緒の父。運転免許を返したばかり笠井 寛治
笠井 寛治:この車
どうするかな
笠井 奈緒:売ろうよ
乗らないのに
税金も保険も
かかるんだから
笠井 寛治:︙︙お前に任せる
その夜︒
実家の居間︒

会社員。父の車を売ることにした笠井 奈緒
笠井 奈緒:何社か比べて
いちばん高い所に
売ればいいよね
〈ならべる査定 お申込み(車)〉車:白いセダン(18年目・走った距離 92,000km)査定を頼む会社:7社連絡先:笠井 奈緒連絡の希望:(書いていない)☑ 選んだ会社へ、入力した内容を送ることに同意します
送って︑
3分後︒

〈着信〉21:03 知らない番号21:03 知らない番号21:04 知らない番号
笠井 奈緒:えっ
もう?

笠井 寛治:さっきから鳴ってるの
だれからだ
笠井 奈緒:車の買取の会社
︙︙たぶん
全部
〈着信〉21:06 知らない番号21:07 知らない番号21:07 知らない番号21:08 知らない番号
笠井 奈緒:もう無理
電源
切るね
同じころ︒
駅の裏の︑小さな買取の店︒

権藤 誠一:三浦
新しい申込みだ
すぐかけろ

三浦 拓海:もう夜の9時
ですよ
権藤 誠一:先にかけた店が
話を聞けるんだよ
小さな買取の店の、出張の査定員三浦 拓海
同じ店の店長権藤 誠一

三浦は︑
電話をかけるのが苦手だった︒
三浦 拓海:︙︙電源
切られてます
権藤 誠一:じゃあ
明日の朝いちばんに
もう一回だ
翌朝︒
ならべる査定の窓口︒

一括査定「ならべる査定」窓口の3年目。車と引越しの係小野寺 円
笠井 奈緒(電話の声):申し込んだら
7社から一度に
電話が来たんですけど
小野寺 円:驚かせてしまって
すみません
小野寺 円:お電話がつながる時間を
書いていただければ
会社へお伝えできます
笠井 奈緒(電話の声):そんな欄
ありました?


芦田 真帆:小野寺さん
買取の店から
「つながらない」って
小野寺 円:うん
どっちも急いでるだけ
なんだけどね
小野寺 円:お店は
先にかけないと
選んでもらえない
お客さんは
それを知らない
その日の昼︒

三浦 拓海:ならべる査定から
お申込みの
笠井様でしょうか

笠井 奈緒:ほかの会社からも
もう電話が来てます
査定の日を決めるなら
︙︙
三浦 拓海:その前に
ひとつ聞いても
いいですか

三浦 拓海:お父さんは
車を売りたいって
言ってますか
笠井 奈緒:︙︙え?

父は︑
まだ車庫にいた︒
今日決めてくれたら、この値段で。
第1話「電話が、鳴りやまない」
つづく
次の話 10月29日(木)更新
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あなた三浦に「お父さんは売りたいって言ってますか」と聞かれた後の、奈緒の返事を考えたい
AI奈緒がすぐに答えられず、昼休みの会社の廊下で、父の「お前に任せる」を思い出す形にすると、売ると決めたのが自分だけだった事に気づく場面になります。
あなたその線で、台詞を
AI奈緒「……任せるって、言われました」三浦「それは、売りたいって意味ですか」奈緒「分かりません」。絵:廊下の窓に映る、スマホを耳に当てたままの奈緒。
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