第8話「吟遊詩人」


ユウ:♪名無しの王が
村を踏む
ユウ:♪呪われた
オルガ村
近づくな
オルガ村の
ミナト:村の名前が
怖い話として
呼ばれてる︙︙
圏外の転生者
第8話

前世は Web 集客の
ミナト:あの歌
違います
ユウ:へえ?
どこが?
ミナト:あの夜
村は
自分たちで
守ったんです

ユウ:はは
じゃあ
証拠は?
証拠は︑
どこにも無い︒
オルガ村を

ユウ:じゃあ
こうしよう
ユウ:銀貨5枚で
新しい歌を
作ってやる
ユウ:サビで
君の名前を
30回呼ぶ

ユウ(画面の外の声):みんな
口ずさむ
順位は上がる
前世は Web 集客の
ミナト:それじゃ
呼ばせ屋と
同じです
ユウ:歌は
受けてなんぼ
だろ?

ミナト:お金は
払いません
ミナト:代わりに
村へ
来てください
ミナト:あの夜を
見た人の話を
聞いてほしい
ユウ:︙︙見てない
夜の歌を
作れって?

ユウ:面倒だな
︙︙ま
歌のネタが
尽きてた
とこさ
翌日。
前の人生でも︑
順位のために
書いた文は︑
読まれなかった︒

ハンス:最初に
ミナトの名を
叫んだのは
俺だ!
村の
ユウ:パン屋が
最初︑と
ハンス:それに
あの歌のせいで
王都の客が
市に一人も
来ねえんだ

ガルド:結界は
鳴らなかった
ガルド:爪の跡は
まだ
ここにある
ユウ:︙︙本物だ

オルガ:ふん
わしの名は
一度でいい

オルガ:書くなら
子どもらの
名を書きな
リゼ:あの夜?
ミナト
震えてたよ

リゼ:でも
一歩も
下がらなかった
子ども:リゼ
ねえちゃんが
ぼくの前に
立ったの
ユウが話を
聞いたのは︑
12人︒
ユウの

ユウ:︙︙困ったな
全部
本当の話だ
盛る所が無い
ミナト:盛らなくて
いいです
ユウ:いや
盛る
歌い方をさ


ジャラン
王都に
ユウ:♪これは
見た者
12人の言葉
ユウ:♪頼んだのは
圏外の少年

ユウ:♪結界は
鳴らなかった
ユウ:♪少年は
震えていた
聴衆(何人もの声):♪それでも
下がら
なかった!


冒険者
同じ頃︒
ギルドの奥で︒
セラ:空いてた欄
やっと
書けるわ
オルガ村を
ミナト
オルガ村の

ユウ:圏外くん
今日の投げ銭
今までで
一番少ない
ユウ:︙︙でも
一番
歌い返された
〈ナナシ〉
ミナト:ナナシの名も
また
呼ばれてる︙︙

――言葉と
水晶の声(機械の声):相良︑湊

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