第1話「お母さんも、なの」

時計の
穂波の
栗栖 照代:それ
何の薬?
葛城 穂波:肝臓の
葛城 穂波:今日から
毎日
栗栖 照代:え︙︙

栗栖 照代:︙︙お母さんも
なの

葛城 穂波:︙︙え?
母のひと言から始まった、B型肝炎給付金の話
第1話

カチ、コチ
10日前まで︑
私の困りごとは︑
この講堂の
古い時計の遅れ
だけだった︒
葛城 穂波:また
1日2分
遅れてる
10日前︒
市立病院で︒

市立病院の
蔵本 遼介:薬で
ウイルスを
抑えましょう
葛城 穂波:え︙︙
蔵本 遼介:お母さんは
検査を
受けた事が
ありますか
葛城 穂波:母は
知らないって
15年前︑娘を
産む時に
母に聞いた︒
母は「知らない」
と言った︒

それで︑
話は終わったと
思っていた︒
そして︑今夜︒

栗栖 照代:あんたを
産んだ時
先生に
言われたの
栗栖 照代:お母さんの
血にも
B型の
ウイルスが
いるって
葛城 穂波:︙︙40年も
前に?
栗栖 照代:知らないって
嘘ついた
栗栖 照代:ごめんね

葛城 穂波:なんで
今まで

栗栖 照代:言ったら
あんたの
見る目が
変わると
思った
栗栖 照代:この前
テレビで
見たのさ
栗栖 照代:私のせいじゃ
なくて
栗栖 照代:注射の
せいかも
しれないって


怒る言葉の
手前で︑
母の手が
震えていた︒
葛城 穂波:調べてみる
葛城 穂波:お母さんの
せいか
どうか
じゃなくて
葛城 穂波:本当の事を

肝疾患相談支援

葛城 穂波:母も
B型だって
昨日
初めて
聞いたんです
根津 澄:お母さんから
うつったかも
しれない
んですね
葛城 穂波:母は
昔の
予防接種の
せいかもって
根津 澄:それなら
まず
この4つを
見ましょう
〈B型肝炎の
葛城 穂波:私は
いちばん下の
行︙︙
根津 澄:はい

葛城 穂波:えっ
じゃあ
私も︙︙?
根津 澄:はい
ただし
根津 澄:お母さんの
1から4も
証拠で
示すんですよ
葛城 穂波:お母さんの
分まで︙︙

葛城 穂波:えっ
国を
訴える︙︙?

根津 澄:あ︑いえ
根津 澄:決まった
証拠が
そろえば
根津 澄:一つずつ
いきましょう
葛城 穂波:そっか
期限も
あるんだ︙︙
根津 澄:それに
根津 澄:期限より
先に
なくなる物も
あるんですよね
葛城 穂波:なくなる?

根津 澄:古いカルテや
手帳です
葛城 穂波:あ︙︙
母の
手帳
その日の夕方︒
病院の駐車場から︑
母に電話した︒


葛城 穂波:お母さんの
子どもの頃の
母子手帳
まだある?
栗栖 照代(電話の声):母子手帳ね
栗栖 照代(電話の声):たぶん
姉さんの家
栗栖 照代(電話の声):実家に
姉さんが
住んでるから
葛城 穂波:喜美江
伯母さん?
母と伯母は︑
もう10年︑
口をきいていない︒
栗栖 照代(電話の声):日曜
行くわ
栗栖 照代(電話の声):姉さんの家に
葛城 穂波:︙︙10年
ぶりに?

日曜の朝︑
雪の峠を越えて︑
母の手帳が
あるはずの家へ︒
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