第2話「姉の家の、押し入れ」

穂波の
栗栖 照代:︙︙姉さん

照代の
越智 喜美江:帰んな
栗栖 照代:手帳を
探しに
来たの
越智 喜美江:手帳?
葛城 穂波:母の
母子手帳です
葛城 穂波:子どもの頃の
予防接種の
記録が要って
越智 喜美江:母さんの物なら
全部
押し入れだ
越智 喜美江:3月に
この家
壊すから
祖母の家は︑
3月に壊される︒
越智 喜美江:雪かき
するなら
上げてやる

ザッ
時計の
越智 喜美江:腰が
入ってない
葛城 穂波:時計屋
なんで
葛城 穂波:腕より
指先の
仕事で︙︙
越智 喜美江:知らん
葛城 穂波:伯母さん
毎日これを
1人で?
越智 喜美江:ほかに
誰がやるのさ
越智 喜美江:この家には
もう私しか
いない
栗栖 照代:姉さん
腰は︙︙
越智 喜美江:あんたに
心配される
筋合いは
ないね

栗栖 照代:母さん
来たよ
越智 喜美江:今さら
線香かい
祖母が亡くなって︑
10年︒
越智 喜美江:母さんの
最期に
来なかった
くせに

栗栖 照代:︙︙
葛城 穂波:10年の
理由って
これ︙︙?

葛城 穂波:7歳までの
判子が
1つでも
あれば︙︙

葛城 穂波:えっと
小さい時に
うつると
葛城 穂波:ウイルスが
体に
残りやすい
って
越智 喜美江:ふうん

栗栖 照代:あ︙︙
1年生の
講堂だ
越智 喜美江:あんた
泣きながら
並んでた

越智 喜美江:︙︙母さんが
後ろから
背中
押してた
葛城 穂波:あった︙︙


葛城 穂波:どれも
7歳より前
葛城 穂波:期間の中!

栗栖 照代:よかった︙︙

栗栖 照代:なんもね︙︙
あったんだ
ちゃんと

越智 喜美江:照代
越智 喜美江:表紙
よく見な

越智 喜美江:これ
照代のじゃ
ない
葛城 穂波:えっ︙︙
伯母は︑母より5つ上︒
どれも︑母が生まれる前の
日付だった︒

越智 喜美江:あんたのは
嫁に行く時
持ってったろ
葛城 穂波:じゃあ
お母さんの
手帳は︙︙
栗栖 照代:︙︙
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