読み切り「入社初日」
ここで生まれて︑
20年︒
何の紙を
作っているのか︑
私は知らない︒

大学3年・
ミカ:会社って
どんな場所?
私のインターン物語
読み切り
通販の

桐山 陽介:はい
ここが
今日からの現場ね
ミカ:え パソコン︙︙
ですよね?
ひだまり

ピコン
新しい
ミカ:北海道!?

ミカ:え︑いま
知らない人が
四国の紙を?

桐山 陽介:これ
何回見ても
ちょっと
うれしいんだよね
桐山 陽介:じゃ
最初の仕事
桐山 陽介:この半紙の説明文
書いてみて


桐山 陽介:うん
きれいだね
桐山 陽介:で どんな紙?


ミカ:え 上質な︙︙
紙です
桐山 陽介:触った?


ミカ:︙︙
触ってない

2日目︒
お店に入ると︑
紙のにおいがした︒
ひだまり

ミカ:あのっ
質問を20個
考えてきました!
日高 ふみ:ほうね

日高 ふみ:ほんなら
まず書いてみ

ミカ:筆なんて
小学校以来
なんですけど︙︙

スッ
ミカ:あれ

ミカ:え︑私
きれいに
書けてる!?
日高 ふみ:にじみにくいけん
線がきれいに
出るんよ

日高 ふみ:はじめての子が
「きれいに書けた!」
言うて喜ぶ紙なんよ
ミカ:20個の質問より
今の一本だ

「上質」なんて︑
誰にも聞こえてなかった︒

最終日︒

桐山 陽介:︙︙うん
桐山 陽介:買う人に
聞こえる

ミカ:え︑えへへ︙︙
桐山 陽介:そうだ
この話
マンガになるらしいよ

ミカ:顔出しですか!?

桐山 陽介:仮名だし
顔も出ないって

ミカ:じゃあ︙︙
背は高めで

ピコン
新しい

知らない町の︑
知らない子の︑
はじめての一本︒
会社って︑
こういう場所だった︒
半年後︒

面接官:学生時代に
力を入れたことは?

ミカ:それ
私が
体験したやつだ!
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