読み切り「お年玉の相場、何歳まで?」
11月29日︒
日曜の夜︒

カチカチ
カタ
〈莉子の

会社員2年目
野々宮 莉子:今年から
私が
あげる側
野々宮 莉子:袋を選ぶのに
30分かけたのに

野々宮 莉子:ほのかと
大和は
いいとして
野々宮 莉子:蓮ちゃんは︙︙
大学生だよね

ピロン

野々宮 莉子:決まりが
ない?

カタカタ
〈調べた
野々宮 莉子:蓮ちゃんは
1万円︙︙

ハァ
野々宮 莉子:3人で
1万8千円︙︙
野々宮 莉子:奨学金の
引き落としが
先なんだけど︙︙
12月30日︒
水曜の昼︒

莉子の
森本 沙月:いらっしゃい
お年玉の袋は
買った?
野々宮 莉子:買ったけど
額が決まら
なくて

森本 沙月:うちは
学年で
決めてる

トン

野々宮 莉子:最後の
「?」って
なに

森本 沙月:高校まで
って家も
大学もって家も

野々宮 莉子:多めに
あげたら
税金とか?
森本 沙月:ふつうの額なら
かからない
って

ガラガラ
ガシャ
森本 ほのか:りこちゃん!
お年玉
まだー?
森本 大和:まだ
12月だって
去年の
元日︒

莉子の
野々宮 ヨネ(回想の声):あんたも
2年目の
正月やな

野々宮 ヨネ(回想の声):これが最後
次は
あんたが渡す番や


野々宮 莉子:あの袋
まだ
開けてない

サラ
野々宮 莉子:渡す番︙︙
私の
祖母の家︒
元日の座敷︒

野々宮 ヨネ:あけまして
おめでとう

スッ
野々宮 莉子:ほのか
はい
お年玉

パァ
森本 ほのか:ありがとう!
りこちゃん
だいすき!

森本 大和:︙︙どうも
ありがとう
ございます

莉子の
野々宮 蓮:あけおめ
あのさ
莉子ちゃん

野々宮 蓮:お年玉
スマホで
送れる?

ガバッ
野々宮 莉子:現金!
手渡し!

野々宮 ヨネ:ははは
蓮もまだ
もらう気かい
縁側︒

野々宮 蓮:︙︙なあ
莉子ちゃん

野々宮 蓮:俺もう
20だし

野々宮 蓮:もらう側で
いいのかな
野々宮 莉子:何歳までって
決まりは
無いんだって

野々宮 莉子:私は去年
これが最後って
言われた
野々宮 莉子:でも
使えなかった
野々宮 蓮:ちょっと
待ってて

スッ
野々宮 蓮:ほのか
俺からの
お年玉

森本 ほのか:えっ
蓮にいちゃんも
渡す人?

野々宮 ヨネ:蓮もやっと
渡す番かい
去年の袋を
はじめて開けた︒

野々宮 莉子:これは私の
最後の分を
回すね
野々宮 蓮:︙︙ありがとう
最後にもらう

野々宮 蓮:来年は
俺が
先に渡す
野々宮 莉子:楽しみに
してる
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