第3話「雨が降ったら」
話の後で、ファイブフォー

テニスを
森下 ひかり(画面の外の声):パパ
タオル
何枚
持ってきたの?
森下 隆之:12枚
森下 ひかり(画面の外の声):もう
多すぎ

大会の本部(機械の声):13時30分
から
再開します

長谷川 さくら:よろしく
お願い
します
長谷川の
長谷川 律子:ふふ
今日は
敵同士
ですね
森下 隆之(画面の外の声):お︙︙
お手柔らかに
4人のリーグの︑
最後の試合︒
ひかりは︑まだ
1回も勝っていない︒
アウトは、自分で言う。
第3話
3試合目︒

小学3年生・

長谷川 さくら:フィフティーン
ラブ!
森下 隆之:へえ
毎回
大きな声で
言うんだな

森下 隆之:あれ
長谷川さん
手が固い
1ゲーム目︒

出た︒
はっきり︑
すき間が見えた︒

森下 ひかり:あ︙︙
アウト︙︙
言えないまま︑
打ち返して︑
そのポイントを
落とした︒
長谷川 さくら(画面の外の声):サーティ
ラブ!

森下 隆之(ささやき):えっ
今の
出てたよな
森下 隆之:大丈夫かな
あの子
声が
小さいから︙︙
1-2︒
ベンチで休む
90秒︒

見回りの審判:際どい
時は
声と手で
はっきりね

森下 ひかり:︙︙はい
森下 隆之:審判の人は
言って
いいんだな
1ゲームずつ
取り合って︑
2-3︒
さくらの球が︑
ベースラインの
きわに落ちた︒

森下 ひかり:︙︙グッド
森下 隆之(ささやき):線の外に
跡が
残ってる!
森下 隆之(ささやき):見れば
分かる
じゃないか

長谷川 律子(ささやき):クレーの
コートだけ
なんです
長谷川 律子(ささやき):ここは
ハード
ですから
跡では
決めない
んです
見えた跡ではなく︑
見えたすき間で
決める︒

さくらの球が︑
ネットにかかった︒

長谷川 律子:さく――
言いかけて︑
飲み込んだ︒

森下 隆之(ささやき):長谷川さん
拍手は
いいん
ですよ
長谷川 律子:︙︙ふふ
そう
でしたね
次の長い
打ち合いが
終わると︑
2人は︑音を立てずに
拍手した︒

6ゲーム目︒
あと1点で︑
さくらの勝ち︒


深い︒
線の︑
向こう︒
森下 ひかり:アウト!




見えたから︑
言った︒
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