第8話「いちばん良い使い方」

翌朝。
グラナート商会の
ルッツ:では
この家と土地
銀貨40枚で
ルッツ:値帳の
とおりの
値ですよ
ケイ:40枚︙︙
ゆうべ見た
書き換えられた
頁の値だ
リタ:ルッツ︙︙
マーラさんの店を
売れ残らせた
仲買人!
ヨナス:ま︑待って
ください!

石工・
オットー:なんだ
マーラの所の
小僧か
ヨナス:その家の端
幅2歩だけ
売ってください!
ヨナス:奥の土地に
店を
建てたいんです

ルッツ:あいにく
全部まとめての
お話でして
ルッツ:墓地の隣の
土地と合わせて
60枚
ルッツ:墓地の隣なんて
住む人は
来ませんからね
ケイ:住む人?
ルッツ:明日の昼に
もう一度
伺います
ケイ:オットーさん
その墓地の隣の
土地
見せてください
値なしの土地、査定します
第8話
下町の外れ︒
墓地の隣︒


町の
オットー:10年前の
大火で
ここの仕事場が
焼けた
オットー:弟子も
出ていった
オットー:もう
石を割る年でも
ねえよ
ケイ:住む家としては
確かに
弱い︙︙

ちゃぽん
ケイ:オットーさん
石を割る時
水は
使いますか
オットー:ああ
当たり前だ
粉が立たねえよう
水をかけて割る
ケイ:石は
どこから
運びました?
オットー:裏の門から
石切り場の道は
荷車が2台
すれ違える
ケイ:墓石の注文は?
オットー:︙︙隣だ
いくらでも
来た
リタ:ケイ
ギルドの帳の
写し
下町の分なら
あるよ

ケイ:住む家としては
弱い
でも――

町の

査定書|墓地の
ケイ:水が多い井戸
荷車の広い道
石の音を
嫌がる隣も
いない
リタ:うそ︙︙
リタ:20枚が
260枚︙︙!

オットー:ふん
焼けた仕事場に
そんな値が
付くかよ
ケイ:付きます
ここで
石を割る人が
いちばん高く
買うんです
ヨナス:オットーさんが
ここで
もう一度︙︙
オットー:︙︙︙︙
表通りの空き家︒

ルッツ:では
お約束の60枚を
オットー:売らねえ
オットー:ゆうべ
のみを
研いだ
オットー:墓地の隣は
わしの仕事場に
戻す
ルッツ:せめて
表の家だけでも
オットー:表の家の値は
測量所の小僧が
出す

ルッツ(ささやき):後悔
なさいますよ

ヨナス:やったあ!
リタ:ヨナスの店
建つね!
ケイ:でも
まだ終わりじゃ
ない
ケイ:オットーさんの
2つの土地も
書き換えられた
頁だった
神殿の書庫︒

大神殿の
グレゴール:値帳の頁を
書き換えるには
大神殿への
大きな寄進が
要る
ケイ:7枚とも
同じ日ですか
グレゴール:︙︙10年前
大火の
翌月だ
寄進の

リタ:でも
焼けたのは家で
土地じゃ
ないよね
ケイ:うん
土地は
焼けない


リタ:︙︙グラナート

グレゴール:明日の朝
大神官様の前で
この帳を開く
ケイ:ベルントさんも
呼ぶんですか
グレゴール:呼ぶ
名を書いた者だ

明日の朝︒
大神殿で︒
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