第3話「ばあちゃんの紙切れ」

ザッ
舟越さんの
洋平の
植木職人
小学6年
棚橋 洋平:母さん
なんで
ここに
棚橋 トシ子:柿をもらいに
来たら
棚橋 トシ子:投資だの
株だのって
聞こえたで
棚橋 実花:ばあちゃん
棚橋 実花:なんで
株は
だめなの?

棚橋 トシ子:︙︙口で
言うより
棚橋 トシ子:見せたるわ
うちに来な
舟越 佐和子:私も
ご一緒して
いいかしら
棚橋 トシ子:舟越さんなら
ええわ
3軒先の
ばあちゃんの家︒
碧は庭で︑柿の番︒
お金の


棚橋 実花:これ
何の紙?
棚橋 トシ子:平成2年
棚橋 トシ子:貯めてた
240万
棚橋 実花:えっ
ぜんぶ?
棚橋 洋平:︙︙そんなの
知らなかった

棚橋 トシ子:証券会社の人が
毎週来てな
棚橋 実花:うそ
必ずって
言ったの?

棚橋 トシ子:上がったのは
最初だけや
棚橋 トシ子:毎朝
新聞を見て
眠れんかった
棚橋 実花:だから
売ったの?
棚橋 トシ子:売ったんは
平成4年の
2月

棚橋 トシ子:あんたの
小学校の
入学のお金が
要ったでな

棚橋 洋平:俺の
ランドセル︙︙
棚橋 洋平:台所で
泣いてたの
あの時か
同じ茶の間︒
お茶が冷めていく︒

棚橋 実花:わたしは
下がっても
売らない
棚橋 トシ子:口ではな
棚橋 トシ子:来年の春
中学の制服を
買う時に
棚橋 トシ子:半分に
なっとったら?


棚橋 実花:それは︙︙
舟越 佐和子:トシ子さん
舟越 佐和子:少し
言っても
いい?
実花が︑自由帳に
はさんでいた
授業のプリントを出す︒

舟越 佐和子:トシ子さんは
舟越 佐和子:近いうちに
使うお金を
舟越 佐和子:ひとつの会社に
一度に
棚橋 実花:あ
棚橋 実花:ぜんぶ
反対だ
棚橋 洋平:だから俺
投資って
聞くだけで
︙︙

舟越 佐和子:トシ子さんが
悪かったん
じゃないの
帰りぎわ︒
ばあちゃんの家の門︒

棚橋 実花:ばあちゃんは
もう
やらない?
棚橋 トシ子:やらん
棚橋 トシ子:︙︙けど
実花が
決めるなら
見とるわ

棚橋 洋平:母さん︙︙
その夜︒
実花の部屋︒


棚橋 洋平:会議?
棚橋 実花:日曜の
夜7時
棚橋 実花:お父さんも
ばあちゃんも
来てね
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