第5話「通級って、何」
この

8時10分︒
電話が︑やっと鳴った︒
小坂 千秋(電話の声):小坂です
すみません

りんと
小坂 千秋(電話の声):りん
朝まで
起きてて
今︑寝てます
小坂 千秋(電話の声):電話できなかったって
泣いてました
須藤 創:そうですか
︙︙

須藤 創:水曜に
カウンセラーの人が
来ます
小坂 千秋(電話の声):伝えます
2時間目︒
2年3組︑社会︒


須藤 創:はい
消すぞー
沖野 颯(ささやき):︙︙待って
須藤 創:次︑行くぞ
休み時間︒
2年3組の

須藤 創:沖野
ノート︙︙
沖野 颯:黒板
写せないんです

沖野 颯:いつも
途中で
消える

須藤 創:ちゃんと
見てれば

沖野 颯:見てます
ずっと
須藤 創:「ちゃんと」って
言った
︙︙今
放課後の相談室︒
颯の母に︑
電話で来てもらった︒
颯の


沖野 美和:小学校の時から
黒板を写すのが
遅いって
毎年
言われてて

沖野 美和:この子
怠けてるん
でしょうか

須藤 創:︙︙分かりません
沖野 美和:え︙︙

須藤 創:すみません
担任なのに
須藤 創:でも
分からないまま
1人で
決めたくないんです

須藤 創:こういう時に
一緒に考える
先生がいます
今︑呼んできます

特別支援教育

颯が丸めたノートの1枚を
須藤は机に広げて︑
話した︒
西森 久美:まず
教室で
できる工夫から
考えましょうね
写す量を
減らすとか

西森 久美:通級も
考えられますよ
沖野 美和:通級︙︙って
何ですか
〈通級に
沖野 美和:別の教室︙︙
みんなに
何か言われ
ませんか


西森 久美:うーん︙︙
それも
本人と
一緒に決めます

西森 久美:教科の遅れを
取り戻す場所
じゃなくて


沖野 美和:颯に
聞いてみます
教室に戻ると︑
颯は︑まだいた︒

須藤 創:沖野
さっきは
ごめん
沖野 颯:先生
分かんないって
言ったでしょ

沖野 颯:さっき廊下で
母さんが
言ってた
須藤 創:言った

須藤 創:沖野の「待って」
聞こえて
なかった
沖野 颯:知ってる

沖野 颯:ちょっと
楽だった
週明け︑7時52分︒

プルル
小坂 りん(電話の声):2年3組の
小坂です
今日も
休みます

小坂 りん(電話の声):先生
水曜の人︙︙
会ってみる
小坂 りん(電話の声):10分
だけ

須藤 創:待ってる
小坂 りん(電話の声):︙︙明日は
行きます
水曜まで︑あと2日︒
りんが自分で決めた︑
10分だった︒
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