第5話「沖さんの、メモ帳」
この

沖 晴彦:︙︙前の会社で
頼みました

沖 晴彦:書き終わるまで
待って
ください
って
戸田 七瀬:それで︙︙?

沖 晴彦:特別扱いは
できないって
沖 晴彦:困る理由は
自分でも
分からなくて

沖 晴彦:半年で
辞めました
戸田 七瀬:そんな︙︙

沖 晴彦:辞めてから
病院へ
行きました
4年前です
戸田 七瀬:あ︙︙
「僕も
行きました」
沖さんのメモ帳の角は︑
4年分︑擦り切れていた︒

戸田 七瀬:今の会社には
言ったん
ですか
沖 晴彦:言って
入りました

なぜ、私だけ怒られるの?
第5話
次の朝の︑
営業部の島︒

沖 晴彦:入って
最初の3か月
会社に
人が
来てくれ
ました
戸田 七瀬:人?

沖さんの
「書きましょうか」は︑
その人から
始まっていた︒

沖 晴彦:1週間
僕の隣に
座って

沖 晴彦:課長にも
僕の頼み方を
通訳して
くれました
戸田 七瀬:課長に
通訳︙︙

沖 晴彦:「期限を
1つ言う」も
その時
課長に

戸田 七瀬:だから
「期限くらい
言える」︙︙
戸田 七瀬:あの
カレンダーの
丸も︙︙

沖 晴彦:その時から
ですね
15時50分︒

ガサガサ
沖 晴彦:メモ帳が
ない
沖 晴彦:印刷所に
置いてきた︙︙

戸田 七瀬:えっ

沖 晴彦:今日の
締め切りが
分からない
怒らない沖さんが︑
初めて︑慌てていた︒

戸田 七瀬:沖さん
これ

戸田 七瀬:島の頼み事
全部
ここに
あります
〈島の

江波 梓:私の紙にも
沖さんの分
ある

江波 梓:見積もりの
返事
今日の
16時半

沖 晴彦:16時半︙︙
間に合う
16時28分︑
沖さんの返事は︑
印刷所に届いた︒

沖 晴彦:戸田さん
助かりました
戸田 七瀬:書く所を
1つにしただけ
です

戸田 七瀬:沖さんに
教わったので
沖 晴彦:教わったのは
僕も
同じですね
怒らない人も︑
忘れる人だった︒
書く所を︑
人に渡せる人だった︒
夕方︒

大槻 光男:沖

大槻 光男:明日の朝9時
部長室に
来てくれ
大槻 光男:人事の
話だ

大槻 光男:メモ帳
持ってこいよ

沖 晴彦:︙︙はい

沖さんの机の︑
メモ帳の場所は︑
まだ空いていた︒
明日の朝︑
9時︒
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