第6話「隠居の扶持」
この

大河内の︑
300万円の画料︒
その出どころを
追う前に︑
宗吉さんに呼ばれた︒
宗吉:なあ伊織
師匠がな
申告なんぞ
一度も
出したことが
ねえって
言うんだ
伊織:えっ
宗吉さんの
師匠が?
無申告、改めます。
第6話

宗吉の
源兵衛:ふん
わしは
隠居の身だ
藩の扶持で
食っとる
源兵衛:扶持暮らしは
申告は
要らんと
聞いたぞ
伊織:えっと︙︙
半分は
当たってます

珠の
源兵衛:ほれ見ろ
伊織:じゃあ
ほかに
入ってくる銭は
ありませんか?
源兵衛:無い
︙︙ああ
裏の蔵の
貸し賃
くらいだが

伊織:あの暖簾︙︙
升屋の蔵?
源兵衛:10年前から
升屋に
貸しとる
年に60万だぞ

伊織:源兵衛さん
それ︙︙
源兵衛:蔵の銭が
どうした?
伊織:蔵の貸し賃も
「ほかの所得」
に入っちゃう
んです︙︙
伊織:貸し賃から
蔵の直しの代や
かかった物を
引いた額
珠:あーあ
48万
20万を
超えてる
じゃない!

源兵衛:︙︙10年
出しとらん
宗吉さんに
ついて来た
お糸ちゃんは︑
奥の座敷で
古い箱を
開けていた︒
お糸:あっ!
源兵衛さんの
受け取り
10年分
全部あるよ

伊織:お糸ちゃんの
家と同じだ
控えが
残ってれば
正しい額が
出せる
申告の
珠:ちょっと
自分から
出させたら
あんたの帳は
1円も
減らないよ
伊織:︙︙それでいい
伊織:出さないのが
一番
高くつく
その夜︒
蔵の直しの代を
確かめに︑
蔵の中へ︒


伊織:あれ︙︙
この板だけ
新しい


志乃:宗吉から
聞いた
︙︙それは?

蔵の
志乃:︙︙升屋の帳は
20年
毎年6.0%
だった

志乃:これは
升屋の
もう一冊の帳だ

伊織:二冊目の帳
本当の数は
こっちだ
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