第1話「採択されました」
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・店は架空です。

11月の
曽根豆腐店の
曽根 真琴:さ︙︙
採択!?

バシャッ
曽根 真琴:お父さん!
通った!

真琴の
曽根 源治:︙︙ふん
曽根 源治:豆腐は
機械じゃ
固まらん
採択されたら︑勝ち︒
そう聞いていた︒
採択されました。お金は、まだです。
第1話「採択されました」
その日の
六時︒

手で作れるのは︑
一日百八十丁︒
それが︑
祖父の代からの
数だった︒
十時︒
豆腐の

〈スーパー
曽根 真琴:機械が
あれば
六百丁
宇田:今月中の
ご契約なら
宇田:五%
値引き
できます

宇田:豆乳を
パックに
詰めて
そのまま
固める
機械です
曽根 真琴:三か月なら
四月に
間に合う
曽根 真琴:半分は
補助金で
曽根 真琴:今日
判子
押します!
曽根 真琴:これ
うちの豆です
曽根 真琴:自分で払う
半分の
四百五十万
曽根 真琴:借りられ
ますか
土岐 頼子:それは
お困り
でしょうね
土岐 頼子:で
機械は
もう
頼んだ?
曽根 真琴:今日
判子を

土岐 頼子:押したら
土岐 頼子:四百五十万円
消えますよ
曽根 真琴:︙︙は?
曽根 真琴:採択
されたん
ですよ?
土岐 頼子:採択?

土岐 頼子:交付決定の
前に
頼んだ物は
曽根 真琴:えっ
契約
だけでも?
土岐 頼子:契約
だけでも


曽根 真琴:待ったら
四月に
間に合わ
ない︙︙
土岐 頼子:交付申請は
今日
出せる
でしょ
土岐 頼子:値引きは
待って
もらうの
土岐 頼子:頼む側は
あなた
なんだから
その夜︒

黒須 亮(電話の声):採択
されたら
勝ちっす
よ
黒須 亮(電話の声):書類は
うちで
やるんで
ははっ
補助金の
曽根 真琴(つぶやき):︙︙待ちます

判子を︑
引き出しに
しまった︒
交付申請を出して
三週間︒
十二月二日︒

〈交付決定通知書〉曽根豆腐店 様補助金の
曽根 真琴:き︙︙
きた
その足で︑
機械の会社へ︒

宇田(画面の外の声):値引きも
そのまま
です
曽根 真琴:よかっ
たぁ︙︙
その日の夕方︒
経営相談の部屋︒

曽根 真琴:交付決定の
後に
頼みました
土岐 頼子:ええ
土岐 頼子:また
来なさい
土岐 頼子:で
土岐 頼子:九百万
誰が
先に払うの?
曽根 真琴:え?
店に戻って︑
通帳を開いた︒

〈曽根豆腐店の
宇田(電話の声):納品は
三月十日
宇田(電話の声):お支払いは
納品の日に
全額で

三月十日まで︑
あと九十八日︒
足りないのは︑
六百六十九万円︒
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あなた真琴が判子を引き出しにしまった夜、父の源治がそれを見ていた、という場面を考えたい
AI源治は何も言わずに、翌朝だけ早く起きて釜の火を入れておく、とすると、反対している父の気持ちが言葉でなく行動で出る場面にできます。
あなたその朝の2人の一言を
AI真琴「……火、入ってる」。源治「豆腐屋の朝は、待たん」。絵:湯気の向こうで背を向けたままの父。
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