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第1話「全部、禁止にします。」

この作品には、D株式会社のサービスが登場します

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・店は架空です。

工場の前の朝の朝礼。小さな台の上の社長が、台の右横に立つ事務服の40代の女性を指さす。女性は1人だけ、こわばった顔。右には作業着と帽子の社員たちが集まり、台の方を見ている。

月曜、朝8時半。部品の工場の朝礼。

砂川 勲:今日から
AI 担当は
浜野さんだ!

社員たち(何人もの声):おおー

浜野の寄り。まわりで拍手する手の中、口元だけ笑おうとして固まっている。

総務・勤続14年浜野 ゆかり

浜野 ゆかり:えっ
なんで
私?

砂川 勲(画面の外の声):来月の説明会で
全員が
使えるように!

〈全社の AI 説明会まで〉あと30日

砂川 勲:でAI って
何人で
来るんだ?

社長砂川 勲

台を降りた社長が、浜野の肩を大きな手でたたき、満面の笑みで顔を寄せる(左に社長、右に浜野)。

浜野 ゆかり:︙︙人じゃ
ないです

第1話「全部、禁止にします。」

その日の午後︒
総務の机︒

総務の机。浜野が古い分厚いファイルを机の上で開く。中は、手書きの枠の表がならぶ備品の貸し出し簿。机の上に付箋と朱肉。

14年︑総務で
決まりを
作ってきた︒

AI の決まりは︑
作ったことが
ない︒

立花 大地:浜野さん
見てください!

若い営業の男性が、得意そうにスマホの画面を浜野に見せる。左に浜野、右に営業。画面は光っているだけで、字は見えない。

営業・2年目立花 大地

立花 大地:見積もりの
メール
AI で一発で
書けましたよ

〈立花さんのスマホ〉無料の AI のチャットに、そのまま貼った見積もりの文入っていた物:お客の会社の名前/担当の方の名前/単価と数量

浜野の顔の寄り。目を見開き、持っていたボールペンが手から落ちる。落ちるペンが、絵の枠の下の線を越えて外へ出る。

浜野 ゆかり:全部
禁止!

総務の掲示板。浜野が大きな紙を両手で押さえ、画鋲で留める。紙の左下の端がめくれて、絵の枠の左の線を越えて外へ出る。

〈お知らせ〉社内での AI の利用を、当面、すべて禁止します。 総務

3日後︒
非常階段の踊り場︒

非常階段の踊り場。立花が背中を丸め、うつむいてスマホを両手で打っている。上の段の開いた戸の前で、浜野がそれを見ている(左上に浜野、右下に立花)。

立花 大地:今のうちに
返信を︙︙

立花 大地:あ
いや
これは︙︙

浜野に気づいた立花が、あわててスマホを背中に隠し、ひきつった笑顔を向ける。

禁止したら︑
見えない所で
使うだけだ︒

その夜︒
総務の机︒

夜の総務の机。机の灯りの下で、浜野が印刷した資料の束に蛍光ペンで線を引いている。手元にはぬるくなったお茶。

いけなかったのは︑
AI じゃない︒

お客の名前と
金額を︑
何に使われるか
分からない所へ
入れたこと︒

〈国の資料に引いた線〉個人情報を含む文を AI に入れる時は、もともとの利用の目的の範囲かを確かめる入れた個人のデータが、答えを出す以外(学習など)に使われないかを、サービスの側で確かめる(個人情報保護委員会 2023年6月)AI に個人情報・機密情報を不適切に入れないよう注意する(AI 事業者ガイドライン)

個人情報(こじんじょうほう)の解説

現実の事実生きている個人に関する情報で、名前や生年月日などで、その人が誰かが分かる物です(個人情報保護法第2条)。ほかの情報と簡単に照らし合わせて誰か分かる物も含みます。お客の担当の方の名前が入った見積もりの文も、個人情報を含む文になります。

会社が生成 AI に個人情報を入れる時、何を確かめる?
個人情報保護委員会は、もともとの利用の目的を達成するのに必要な範囲かを十分に確かめること、本人の同意なく入れた個人データが答えを出す以外の目的で扱われると法律に違反する可能性があるので、サービスの側がそのデータを機械学習に使わないこと等を確かめることを挙げています。

出典

この言葉のこと、いつもの AI に

この話の内容をそのまま持って、AI に聞けますGemini だけは、開いたら貼り付けてください(内容はコピーしておきます)

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AI に貼って、この話のことを相談してみてください。

機密情報(きみつじょうほう)の解説

現実の事実会社の外に出さないと決めている情報です。どれを機密にするかは会社ごとに決めます。AI 事業者ガイドラインは、AI を使う事業者に、AI のシステム・サービスへ機密情報等を不適切に入れないよう注意を払うことを挙げています。

国のガイドラインは、AI を使う会社に何を求めている?
AI 事業者ガイドライン(第1.2版)は、AI を使う事業者に、提供する側の決めた使い方を守った利用、個人情報・機密情報を不適切に入れないこと、セキュリティの注意を守ることなどを挙げています。社内の人が AI を正しく使えるよう、必要な教育を行うことも期待されています。

出典

この言葉のこと、いつもの AI に

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翌日︒

立花 大地:あれ
これ
備品の
貸し出し簿
ですよね?

総務の机。浜野が、備品の貸し出し簿と同じ枠の表を手書きで作っている。横の椅子に、立花が背もたれを抱えて後ろ向きに座ってのぞく(左に浜野、右に立花)。

浜野 ゆかり:そう
書き慣れてる
形なの

〈AI の使い方の決まり(案)〉使ってよい道具:会社で決めた物だけ入れてよい物:自分で書いた文・もう公開されている情報入れない物:お客の名前・連絡先・見積もりの金額迷ったら:総務の浜野へ

立花 大地:でも
名前を
消しても

立花 大地:会社の名前で
分かりますよ

浜野 ゆかり:あっ︙︙
じゃあ
それも
入れない

〈書き足し〉入れない物:お客の会社の名前・案件の名前も

立花 大地:これなら
隠れなくて
いいですね

総務の掲示板。浜野が「禁止」の紙をはがし、手書きの表の紙を新しく貼る。

翌週の月曜︒
朝礼︒

朝礼の台の上で、立花が1枚の紙を両手で持って読み上げる。台の左の下で、浜野が小さく拳を握って見上げる。手前に、聞いている社員たちの頭。

立花 大地:入れない物!
お客の名前
連絡先
金額

社員たち(何人もの声):はい!

決まりが︑
初めて声に出して
読まれた︒

砂川 勲:よし!

台の横で、社長が満足そうに拳を突き上げる。突き上げた拳が、絵の枠の上の線を越えて外へ出る。

砂川 勲:研修は
外に
頼め!

社長が両手で差し出す、研修の申込みの紙の寄り。上の端に社長の顎と作業着の袖。紙の予算の欄だけが、赤いペンで大きく丸く囲まれている。手前にペン。

〈外の研修の申込み〉研修:外部のAI研修予算:0円

浜野 ゆかり:︙︙は?
0円で
外に?

説明会まで︑
あと23日︒

第1話「全部、禁止にします。」

つづく

制作に生成 AI を使用(生成 AI の使い方)

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例:AI との相談

あなた浜野さんが、予算0円で外の研修を探す場面を考えたい

AI浜野さんは、総務の「備品の貸し出し簿」の後ろのページに「外に頼める物」の表を作り始める。立花さんが「0円って、ボランティアですか」と聞き、浜野さんは「だから、先に何を頼むかを決めるの」と返す、にすると、次の話の「外に何を頼むか」へつながります。

あなたその場面の、社長の一言を

AI社長「AI なら、タダでやってくれるだろ」。絵:昼の総務の机、湯のみを持って通りかかった社長が、浜野の表をのぞき込む。

送る質問あらすじを踏まえて、次の話の展開を一緒に考えて

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この話で分かること

生成 AI の社内ルール(ガイドライン)は、何から作る?

この話では、まず「入れてよい物・入れない物」と「使ってよい道具」「迷った時の相談先」を1枚に書きました。国の AI 事業者ガイドラインは、AI を使う事業者に、個人情報や機密情報(きみつじょうほう)を不適切に入れないよう注意を払うこと、提供する側の決めた使い方を守ることなどを挙げています。

物語との違い

1枚の決まりの中身は作中の会社の例です。何を入れない物にするかは、会社ごとに決めます。

お客の名前が入った文を、生成 AI に入れてもいい?

個人情報保護委員会は、会社が個人情報を含む文を生成 AI に入れる時は、もともとの利用の目的の範囲かを十分に確かめること、本人の同意なく入れた個人データが答えを出す以外の目的で扱われると法律に違反する可能性があるので、サービスの側がそのデータを機械学習に使わないこと等を十分に確かめることを挙げています。

条件・例外

お客の担当の方の名前など、誰か分かる情報が入っていれば個人情報を含む文になります(個人情報保護法第2条)。

生成 AI を全部禁止にしたら、どうなる?

この話では、全部禁止にした3日後、若手が見えない所で使っていました。国の AI 事業者ガイドラインが AI を使う事業者に挙げているのは、決まった使い方を守った利用や、社内の人が AI を正しく使えるようにする教育などです。

物語との違い

禁止の後に隠れて使う、は作中の出来事で、どの会社でもそうなるとは限りません。

AI 担当になったら、何から始める?

この話の浜野は、今どう使われているか(誰が・何を・どこに入れているか)を見てから、入れない物の線を1枚に引き、朝礼で読み上げてもらいました。決まりは、使う人の「これはどうなる?」で書き足していきます。

物語との違い

作中の進め方の一つの例です。

この話の用語

個人情報(こじんじょうほう)漫画の中で見る
現実の事実生きている個人に関する情報で、名前や生年月日などで、その人が誰かが分かる物です(個人情報保護法第2条)。ほかの情報と簡単に照らし合わせて誰か分かる物も含みます。お客の担当の方の名前が入った見積もりの文も、個人情報を含む文になります。
機密情報(きみつじょうほう)漫画の中で見る
現実の事実会社の外に出さないと決めている情報です。どれを機密にするかは会社ごとに決めます。AI 事業者ガイドラインは、AI を使う事業者に、AI のシステム・サービスへ機密情報等を不適切に入れないよう注意を払うことを挙げています。

出典

更新日:

この話のこと、いつもの AI に聞いてみてください。

この話の内容をそのまま持って、AI に聞けますGemini だけは、開いたら貼り付けてください(内容はコピーしておきます)

AI に渡すまとめをコピー

AI に貼って、この話のことを相談してみてください。

この話のあらすじ

部品の工場の朝礼で、社長が「今日から AI 担当は浜野さんだ」と言った。総務14年の浜野 ゆかりは、来月の全社の説明会まで30日で、全員が使えるようにしろと言われる。その日の午後、営業の立花が、お客の会社の名前・担当の方の名前・単価の入った見積もりの文を、無料の AI のチャットにそのまま貼っていたと分かる。浜野は「全部禁止」の紙を貼るが、3日後、立花は非常階段で隠れて AI を使っていた。その夜、浜野は国の資料を読み、いけなかったのは AI ではなく、個人情報と金額を、何に使われるか分からない所へ入れたことだと気づく。浜野は備品の貸し出し簿と同じ形で「AI の使い方の決まり」を1枚に書き、立花の「名前を消しても、会社の名前で分かりますよ」で、会社の名前・案件の名前も書き足す。翌週の朝礼で、その1枚が初めて読み上げられた。喜んだ社長は「研修は外に頼め」と言う。渡された申込みの紙の予算の欄は、0円だった。

作者

D株式会社

AI・システム開発から、社外CAIO(AI顧問)・常駐型現場伴走支援・マーケティング支援・法人向けAI研修まで、会社の AI の活用を支える会社です。

この作品について

社内の AI の決まりを作る順番、AI に入れてはいけない情報、研修の組み立て方を、担当になった人の手元の仕事として追えます。

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