第2話「出ないで」
この


ピンポーン
三谷 千鶴(電話の声):ドアから
離れて
三谷 千鶴(電話の声):奥の部屋へ
ゆっくりね

瀬名 陸斗:︙︙奥
来ました
三谷 千鶴(電話の声):えらい
三谷 千鶴(電話の声):そのまま
私と
話してて
相手:いるの、
瀬名 陸斗:なんで
家︙︙
送った免許証には︑
住所が︑
書いてあった︒
瀬名 陸斗:三谷さん
警察の人
っすよね
瀬名 陸斗:今すぐ
来て
もらえ
ないんすか

三谷 千鶴(電話の声):それがね︙︙
三谷 千鶴(電話の声):一度
切るね
三谷 千鶴(電話の声):110番して
終わったら
私から
かけ直す

瀬名 陸斗:切ったら
俺︙︙
瀬名 陸斗:一人っす
よね
三谷 千鶴(電話の声):大丈夫
瀬名くんの
名前
覚えたから


ピッ
110番の警察官(電話の声):110番
警察です
110番の警察官(電話の声):何が
ありましたか
瀬名 陸斗:あの︙︙
ドアの外に
男が
瀬名 陸斗:住所は
えっと︙︙
110番の警察官(電話の声):免許証は
手元に?
そこの住所を
読んで
瀬名 陸斗:︙︙読み
ます
110番の警察官(電話の声):すぐ
向かいます
110番の警察官(電話の声):スマホの
電源は
入れたままで
15分後︒

警察官:外の男は
もう
いなかった
警察官:けがは
ないね?
瀬名 陸斗:は
はい︙︙
警察官:今夜は
この辺りを
回るから
脚の力が︑
抜けた︒

着信警察署の
瀬名 陸斗:ほんとに
かけて
きた︙︙
三谷 千鶴(電話の声):言ったよね
かけ直すって
三谷 千鶴(電話の声):話して
くれて
ありがとう
瀬名 陸斗:それ
口ぐせ
っすか
三谷 千鶴(電話の声):ふふ
ばれた?
三谷 千鶴(電話の声):明日
署に
来られる?
三谷 千鶴(電話の声):メッセージは
消える前に
撮っておいてね
瀬名 陸斗:あの︙︙
瀬名 陸斗:母さんには
言わなくて
いいっすよね

三谷 千鶴(電話の声):うーん︙︙
三谷 千鶴(電話の声):相手は
お母さんの
番号も
持ってる
瀬名 陸斗:母さん
店を
閉めてから︙︙
父さんの店を
閉めた日から︑
母さんは︑毎晩︑
パートに出ている︒
瀬名 陸斗:これ以上
心配
かけたく
ない
翌朝︒

瀬名 陸斗:いける
いける


瀬名 陸斗:母さん
朝から
ごめん
瀬名 朋美(電話の声):どうしたの
こんな
時間に
瀬名 陸斗:俺さ︙︙
瀬名 陸斗:やばい
バイトに
応募
しちゃって
瀬名 朋美(電話の声):︙︙学費の
ことでしょ
瀬名 陸斗:え
瀬名 朋美(電話の声):大学から
うちにも
手紙が
来てたの

瀬名 朋美(電話の声):まったく
もう
瀬名 朋美(電話の声):そういうのは
先に
言いなさいよ
瀬名 朋美(電話の声):話して
くれて
よかった
瀬名 陸斗:︙︙うん

自分から︑
人に頼ったのは︑
初めてだった︒
瀬名 陸斗:母さんにも
変な電話
来るかも
瀬名 朋美(電話の声):おばあちゃん
にも
電話
しとくね
瀬名 朋美(電話の声):あの人
知らない
電話にも
すぐ出るから
同じころ︒
隣の町の︑祖母の家︒

ジリリリ

電話の男(電話の声):もしもし
ばあちゃん?
電話の男(電話の声):俺
俺だけど
瀬名 フサ:あらまあ
陸斗?
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