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第6話「大改定」

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・店は架空です。

夜明けの空。王都の大神殿の鐘楼と、まだ白く光る水晶の窓。光は少しずつ薄れていく。

託宣の夜が、明けた。

王都じゅうの人が︑
同じ朝に︑
自分の頭の上を
見上げた︒

夜明けの王都の大広場。行き交う人々が足を止め、みな自分の頭の上を見上げている。

神殿の託宣王国の順位を、改めた。

朝の広場の人だかりの寄り。両手を上げて喜ぶ若い職人と、青ざめて頭の上を見上げる太った商人。

群衆:上がった!

群衆:︙︙下がってる
なんで︙︙?

第6話「大改定」

宿の部屋の鏡の前。頭の上を見上げて青ざめる金髪の若い貴族ローデリヒ。手袋を握りしめている。

騎士見習い Lv.9・王国内順位 2,051位 → 48,226位

ローデリヒ:なぜだ!

ローデリヒ:呼ばれた数は
減って
いないのに!

呼ばれた数は︑
同じ︒

変わったのは︑
数え方だった︒

朝のギルドの広間。押し寄せた冒険者たちが受付の机に詰め寄り、頭の上を指さして口々に叫ぶ。

大剣の冒険者:何も
してねえ
のに!
1万位も
下がった!

受付の机の向こうで、丸眼鏡を押し上げて目を回すセラの顔の寄り。

セラ:順番に!
並んで
ください!

ギルドの戸口から入ってくるミナト。冒険者たちが振り返り、彼の頭の上を見て目を見開く。

ミナト 王国内順位 97,402位 → 8,815位

大剣の冒険者の寄り。ミナトの頭の上を見上げて、口を開けたまま固まる。横で赤毛の娘も目を見開く。

大剣の冒険者:なっ︙︙!

大剣の冒険者:圏外上がりが
8000位台
︙︙?

ミナト:あの︙︙
あなたが
悪くなった
わけじゃ
ないと思います

大剣の冒険者:じゃあ
なんで
下がるんだよ!

ミナト:ほかの誰かが
上に来たんです

眼鏡のセラの寄り。あごに手を当て、目を伏せて考え込む。

セラ:どういう
事?

ミナト:頼れる者の
並びの
上の席は
数が決まってる

E-E-A-T(経験・専門性(せんもんせい)・権威性(けんいせい)・信頼性(しんらいせい))の解説

作中の世界の決まりこの世界の頭の上の順位は、王国の民が〈頼れる者〉を探した時の並びです(第4話の窓)。

現実の事実Google が、役に立つ中身かを見る時の観点で、経験(Experience)・専門性・権威性・信頼性の頭文字です。中でも信頼性が最も大事だとしています。E-E-A-T そのものが順位を直に決める要因ではない、とも説明しています。

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前の人生にも︑
同じ事があった︒

年に何度か︑
検索の順位の決め方が︑
大きく改まる︒

前の人生の言葉で言えば︑
コアアップデート︒

コアアップデート(Google 検索)の解説

現実の事実Google が年に数回行う、検索のアルゴリズムとシステムの大規模な変更です。広い範囲に及ぶ変更で、特定のサイトや個々のページを対象にした物ではありません。

順位が下がったら、悪いサイト?
必ずしもそうではありません。Google は、順位の下がったレストランが「悪い」わけではなく、ほかのレストランが上位に入っただけ、というたとえで説明しています。
いつ戻る?
数日で変わる事もあれば、数か月かかる事もあり、次のコアアップデートを待つ必要があるかもしれないと Google は書いています。

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ギルドの受付に詰めかけた人だかり。前の大きな男が指を突き出して叫び、後ろの人たちも口々に叫ぶ。

セラ:はあ︙︙
神殿に
元に戻せって
言いに行く人が
列になってるわ

ミナト:戻らないと
思います

ミナト:誰か一人を
狙った
改定じゃ
ないから

ギルドの奥の部屋。机に改定の前と後の2冊の帳面を並べ、見比べるセラとミナト。

ギルドの帳面(改定の前 → 後)騎士見習いローデリヒ 2,051位 → 48,226位斥候ダナ 72,940位 → 6,512位森番トマ 301,772位 → 210,455位受付セラ 15,330位 → 3,902位

セラ:あ︙︙
上がったのは
人に会って
何かをした人

ミナトの寄り。あごに手を当て、帳面に目を落としたまま考え込む。

ミナト:下がったのは
会ったことも
ない人に
名を
呼ばせた人

大改定で変わった事(ミナトの読み)一、名を呼んだ者が、その相手に会ったかを数える二、同じ言葉・同じ時期の推薦状の束は、数えない三、行いが言葉として残る量を、前より重く見る

誰が呼んでも︑数は数︒
――その決まりが︑
一夜で︑終わった︒

神殿の言葉では︑
〈大改定〉︒

〈大改定(だいかいてい)〉の解説

作中の世界の決まり第6話の大改定で、名を呼んだ者がその相手に会ったか、同じ言葉・同じ時期の推薦状の束か、を数えるようになった、というのは物語の中の決まりです。現実の Google が何をどう変えたかを書いた物ではありません。

現実の事実作中の世界の〈大改定〉は、神殿の託宣(たくせん)で、一夜にして王国中の順位の数え方が改まる出来事です。現実の Google 検索のコアアップデート(年に数回の、検索の仕組みの大きな変更)に当たります。

日本の昔にも、順位の一覧はあった?
江戸時代から明治時代には、相撲の番付(ばんづけ)の形(木版(もくはん)の縦一枚刷り)にならって、はやり物や各地の名物などに階級をつけた一覧表「見立番付(みたてばんづけ)(変わり番付)」が刷られていました。作中の〈窓〉は、順位を紙でなく一人ひとりの頭の上に出す、物語の中の仕組みです。

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ギルドの戸口。帽子を胸に握った白髪の森番トマと、弓を背負った斥候ダナが並んで立つ。

トマ:わしの順位
少し
戻ったよ︙︙!

ダナ:森の調べの
報せが
ギルドの帳面に
言葉で
残ったからさ

ダナ:あんたが
42日
待った事も
書いてある

机の上の小物。村から届いた折りたたんだ手紙と、紙に包んだ丸いパン。手紙の字は読めない線。

村からの手紙(オルガ村長の代筆)パン屋ハンス 村内14位 → 16位隣の村に、新しいパン屋ができたそうだ

ミナト:ハンスさんは
下がってる︙︙

ミナト:でも
このパンは
昨日と
同じ味だ

騎士学院の門の前。石畳に膝をつくローデリヒと、それを見下ろす騎士ベルナー。

ローデリヒ:貴様!

ローデリヒ:圏外上がりが
神殿に何か
したのだろう!

ベルナー:託宣は
お前一人の
ために
下りたのでは
ない

ベルナー:戻る道は
ある

ベルナー:名を呼ばれるに
値する事を
せよ

石畳の上で、白い手袋を片方ずつ外すローデリヒの手。

その日︑ローデリヒは︑
初めて︑
白い手袋を外した︒

夕方の騎士学院の塀の上に腰かけて手を振るリゼと、塀の下から見上げるミナト。広い空。

リゼ:ミナト〜!

リゼ:8000位台
だって!

剣士 Lv.12・王国内順位 8,203位 → 7,940位

夕焼けの空の下、騎士学院の塀の上に腰かけたリゼが、片手を大きく振って笑う。

リゼ:えへへ︙︙
もうすぐ
並ぶね

ミナト:圏外から
ここまでか

リゼ:名前
呼ばれた
からだよ
みんなに!

村で︒森で︒
ギルドで︒広場で︒

会った人が︑
呼んでくれた名前だった︒

暗闇の中で開く、巨大な獣の金色の目の細い寄り。瞳のまわりに淡い水色の模様が走る。夜の神殿の大広間。巨大な水晶の前に立つミナト。水晶の中に、角のある大きな影が映り込む。

その夜︑
神殿の水晶に︑
一つの名が
浮かんだ︒

神殿の水晶 王国内順位(大改定の後)〈ナナシ〉 41,206位 → 1,204位

角を振り上げ、こちらへ吠える〈ナナシ〉の頭と肩。体の模様が光る。夜の北の森を高い所から見下ろす。木々の上に、体じゅうの模様を金と水色に光らせた巨大な角の獣の背が見える。

ミナト:名を
付けたのは
俺だ︙︙

名を得た物は︑
見つけられるようになる︒

――そして︑
強くなる︒

第6話「大改定」

つづく

次の話 10月30日(金)更新

原作・脚本
ka2uma
作画
ka2uma

制作に生成 AI を使用(生成 AI の使い方)

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あなた〈ナナシ〉が1,204位になった後、王都はどう動く?

AI騎士団が討伐隊を組み直し、隊長を順位でなく北の森を知る者で選ぶ線が考えられます。ミナトは案内役として呼ばれるかもしれません。

あなたローデリヒのその後を一場面だけ

AI朝のギルド、手袋を外したローデリヒが、誰も受けない依頼の紙を一枚はがす。セラ「……題名、書き直す?」。絵:掲示板の前で紙を握る素手。

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この話で分かること

コアアップデートとは?

Google が年に数回行う、検索のアルゴリズムとシステムの重要で大規模な変更です。広い範囲に及ぶ変更で、特定のサイトや個々のウェブページを対象にした物ではありません。

物語との違い

作中の〈大改定(だいかいてい)〉は神殿の託宣(たくせん)で一夜に順位の数え方が変わる、物語の中の決まりです。「名を呼んだ者が相手に会ったかを数える」なども物語の中の決まりで、現実の変更の中身を書いた物ではありません。

コアアップデートで順位が下がったら、悪いサイト?

必ずしもそうではありません。Google は、順位の下がったレストランが必ずしも「悪い」わけではなく、ほかのレストランが上位に入っただけ、というたとえで説明しています。順位の下がり方が小さい時は、抜本的な対策は要らないとしています。

コアアップデートの後、順位はいつ戻る? 何をすればいい?

数日で変わる事もあれば、サイト全体が有用で信頼できる中身だと仕組みが確かめるまで数か月かかる事もあり、次のコアアップデートを待つ必要があるかもしれないと Google は説明しています。まず Search Console で下がり方の大きさを確かめ、大きく下がった時はサイト全体の中身を自分で見直します。

条件・例外

その場しのぎの直しは避け、読む人にとって意味のある長い目の改善を優先します。ページの削除は、直せないと判断した時の最後の手段です。

買ったリンクは、アップデートで効かなくなる?

順位のためのリンクの売り買いは、Google のスパムのポリシーで禁じられています。Google は2022年12月のリンクスパム対策アップデートで、AI を使ったスパム対策の仕組み(SpamBrain)が、リンクを買うサイトとリンクを渡すためのサイトの両方を見つけられるようになり、スパムのリンクは効かなくなって、それで得た評価は失われると説明しました。

この話の用語

E-E-A-T(経験・専門性(せんもんせい)・権威性(けんいせい)・信頼性(しんらいせい))漫画の中で見る
作中の世界の決まりこの世界の頭の上の順位は、王国の民が〈頼れる者〉を探した時の並びです(第4話の窓)。
現実の事実Google が、役に立つ中身かを見る時の観点で、経験(Experience)・専門性・権威性・信頼性の頭文字です。中でも信頼性が最も大事だとしています。E-E-A-T そのものが順位を直に決める要因ではない、とも説明しています。
コアアップデート(Google 検索)漫画の中で見る
現実の事実Google が年に数回行う、検索のアルゴリズムとシステムの大規模な変更です。広い範囲に及ぶ変更で、特定のサイトや個々のページを対象にした物ではありません。
〈大改定(だいかいてい)〉漫画の中で見る
作中の世界の決まり第6話の大改定で、名を呼んだ者がその相手に会ったか、同じ言葉・同じ時期の推薦状の束か、を数えるようになった、というのは物語の中の決まりです。現実の Google が何をどう変えたかを書いた物ではありません。
現実の事実作中の世界の〈大改定〉は、神殿の託宣(たくせん)で、一夜にして王国中の順位の数え方が改まる出来事です。現実の Google 検索のコアアップデート(年に数回の、検索の仕組みの大きな変更)に当たります。

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この話のあらすじ

神殿の託宣(たくせん)の夜が明け、王都じゅうの人が自分の頭の上の順位を見上げる。金で人を雇って名を呼ばせていた騎士見習いローデリヒは、2,051位から48,226位へ落ちる。呼ばれた数は同じでも、数え方が変わった。ギルドには「何もしていないのに下がった」と冒険者が押し寄せるが、ミナトは「あなたが悪くなったのではなく、ほかの誰かが上に来た」と話す。前の人生の言葉で言えば、年に数回の検索の大きな改定、コアアップデートで、誰か一人を狙った物ではない。セラと2冊の帳面(ちょうめん)を見比べると、上がったのは人に会って何かをした人、下がったのは会ったこともない人に名を呼ばせた人だった。ミナトは、名を呼んだ者が相手に会ったか、同じ言葉・同じ時期の推薦状の束か、行いが言葉として残る量、を数えるようになったと読む。村のパン屋ハンスは、隣の村に新しいパン屋ができて少し下がったが、パンは同じ味だ。膝をついたローデリヒに、騎士ベルナーは「戻る道はある。名を呼ばれるに値する事をせよ」と言う。ミナトは8,815位、リゼは7,940位。その夜、神殿の水晶に〈ナナシ〉の名が浮かぶ。41,206位から1,204位へ。名を付けたのは、ミナトだった。

作者

ka2uma

Web マーケター

Web 集客・SEO の仕事の考え方を異世界転生の物語に、AI と働く毎日の出来事や、そこから考えた話を読み切りにして描いています。

この作品について

検索で上に出る仕組み、リンクや口コミの扱い、Google の大きな更新の時に起きる事を、順位の窓が見える世界の冒険として楽しめます。

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